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Usage Based Approach について

こんにちは。今回は、Usage Based Approachについてまとめていきたいと思います。


Usage Based Approachの基本的な考え

この理論は、人間の言語は常に変化し続けるという考えがベースです。
Generative ApproachKompetence(能力)ベースの言語理論ですが、Usage Based ApproachPerfoemance(演出)ベースの言語理論となっています。



人間の言語能力は、言語能力と他の認知能力が相互に機能し合うことで高まっていくということがこの理論のベースになっています。GAでは、脳内にある言語システムのパラメターのスイッチが入れば文法が自然に習得されていくので、他の脳の機能とは関係が無いと言われていますが、この理論では、他の脳の機能、すなわち、記憶能力やこれまでの経験や知識が言語能力にも影響を及ぼすという考えをしているのです。



詳しく説明をすると

簡単に言えば、知識を増やせば増やすほど、またある経験をすればするほどそれらに対応する能力が高まる為(慣れていく為)、次に習得する知識や経験することがどんどん容易になっていくということです。

言語習得において、例えば自分の語彙の中にある既存のモデルと類似していると思われる単語を聞いたり話したり、読んだり書いたりするうちに、そのモデルがより深く定着し、この定着によって認識や記憶がより容易になるということです。

言語習得をする時、例えば新しい語彙を覚える時は、類義語も一緒に覚えましょうね。と言われたことがある人も多いのではないでしょうか?
単語の語彙が増えるほど、自分が既に知っている語彙と似たような語彙がでてくると思います。しかし、それぞれの語彙の意味は微妙にも異なります。その微妙な異なりを理解していくことで、この世界で起きている事象をより細かく描写出来るようになったり、小さな違いを理解することが出来るようになるため、知識がより深まるようになるという循環が人間の脳にはあるのです。

例えばある絵を描写する時も、ただ単に3文程で説明するのか、その絵を10行程度の文で説明をするのとでは、絵の描写の仕方も異なりますし、10文で説明をする方が語彙も必要となり、またその絵を語るにあたる背景知識なども必要となります。子供が絵を描写する際に、大人よりもより短文で説明をするのは、子供のほうが大人よりも経験や語彙が少ないからです。

従って、この言語理論では、語彙の豊富さが何よりも大事だということが強調されているのです。