Yuka

スイス在住。べルン大学で修士課程(社会言語学)修了。継承語教育、ミックスのアイデンティ…

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スイス在住。べルン大学で修士課程(社会言語学)修了。継承語教育、ミックスのアイデンティティ形成について記事をまとめたり。語学習得とアルツハイマー予防の関連性、成人の継承語教育に興味があります。

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自己紹介

簡単な経歴と自己紹介公立大学英文学科卒業 大学卒業後、中学校英語教諭として働く その後、スイス人夫との婚約を機に学生ビザでスイスに移住 結婚後も引き続きドイツ語を学び、その後ベルン大学大学院(社会言語学)へ進学し修了 現在第一子を子育て中、ドイツ語オンラインレッスン中、そして現地就活中 大学院へ進学した経緯中学校教諭として働いている最中、国際教育へ興味を持つ (ここでの国際教育とは、日本に在住する外国籍児童への日本語教育のことを指す) また、スイスへ移住後継承語教育へ興味

    • 社会から求められる自分像と、自分が求める自分像

      こんにちは。 スイスでの就職活動を終えて、自分、なんだか一皮むけたなぁと感じたことがありました。 それは、ようやく自分に優しくをテーマに生きられるようになったということ。 今日はそのことについて綴っていきたいと思います。 頑張らないと意味なくない? これは、若い時から自分が常に思っていたことです。 もちろん、頑張れた環境、そして頑張った先に何か報酬(学位を取るとか試験に受かるとかお金がもらえるとか)を得られることの出来た環境があったからこそ、頑張ったらいいだけじゃん。

      • 多言語使用がアルツハイマー病を遅らせるのに役立つ話

        こんにちは。 今回は、アルツハイマー病と多言語の関連性について記事をまとめたいと思います。 日本語でこのテーマに関する記事を探したときにあまりヒットしなかった為、自分が院で学んだことを綴っていきたいと思います。 認知症とアルツハイマー病の違い アルツハイマー病は認知症の原因疾患の一つです。 「認知症」は病名ではなく、認識したり、記憶したり、判断したりする力が何等かの作用的障害を受け、社会生活に支障をきたす状態のこと。 そして、この状態を引き起こす一つの原因がアルツハ

        • 人生で大事なのは「何を得たか」ではなく「どのように求めたか」ということ

          こんにちは。 8月から進めてきた就活にいよいよピリオドを打ち(20件くらいしか送ってないので活動だったのか否かは不明)、一旦自分の心が大満足の状態でいられる職場に身を置くことにしました。 3か月の試用期間、しっかり出来ることはやってクビにならないように気を付けたい所存です。 実は自身にとって就職活動というものは人生で初の経験でした。 中学校の頃から中学校の先生になりたいと思っていたので職への迷いが無かったし、大学を卒業して採用試験を受け教師になった為、就職活動の経験がゼロ

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          特権を持つ日本人移民

          こんにちは。 夏のバケーションもちょっと落ち着きつつあり、人が居住地に戻って来る頃。 最近日本から帰ってきた私もこっちでお世話になっている友人と久しぶりに会うなどして、やはり日本人って結局移民の中でもハイクラスな扱いを受けてるよなーという思ったことについて綴っていこうと思います。 世界って結局不平等日本ってG7とかG20 とかの仲間だから、やっぱり西欧とかアメリカの考えとか、もちろん経済政策に大きな影響を受けるわけだけど、このメンバーの一員っていうだけで日本人にとって西

          特権を持つ日本人移民

          海外にいようが、日本にいようが、頑張らないといけないことに変化なし

          こんにちは。 大学院を卒業して6カ月、母親業も6カ月が過ぎようとしているここ最近です。 母親になって、家にこもるようになり(それでも散歩は一日三時間は行く)家事担当になってきて、つくづく、私本当に家のことするの苦手だな~と感じるので出来るだけ早く社会復帰したいところ。 まぁ、社会復帰しても家事は逃げてくれないんですけど、入っている保険が40%くらい家事手伝いさんを雇った時の奉仕料を負担してくれるそうなので、様子見て使ってみるのも一つの手かな。 ベイビーと過ごすようにな

          海外にいようが、日本にいようが、頑張らないといけないことに変化なし

          ハーフモデルという言葉について思う事

          ここ最近、子供の夏服を買いたくなっていろんなサイトを見ていたけれど、日本のサイトって特に、ハーフモデルの起用多くないですか…? この現象に違和感を持つのは私だけでしょうか。 ‘ハーフモデル’と聞けば白人と日本人のミックスの様子を想像する人が多いかと思います。 私は大学院でミックスのアイデンティティやミックスの方々の国籍にまつわる複雑な心境についての研究論文を幾つか読んできました。 また、自身でも日本のミックスアイデンティティについてのレポートを書きましたが、日本社会では

          ハーフモデルという言葉について思う事

          自分の人生の決定権は、自分にある

          こんにちは。 産後少しずつ落ち着いてきて、自分の時間も持てるようになってきたら、相変わらずのクセである、余計なことを考える時間が増えてしまった。 趣味があれば、よし!この時間を趣味に費やそう! なんて思えるのだが、残念ながら今の私に新しい趣味を見つける気力と、自分の心が躍るような楽しい趣味を持ってはいない。 よし、この時間を何に活かそうか? と考えると、たどり着くのはまた働きたいから就活するか。という思いである。 社会との繋がりが欲しいとか、自己研鑽したいと表向きには

          自分の人生の決定権は、自分にある

          スイスのリスキリングのシステム

          こんにちは。 今日は簡単にスイスのリスキリングのシステムについてかなり小さい範囲ではありますが紹介できたらと思います。 キャリア形成にはリスキリング必須なスイス日本でも昨今では終身雇用制度がほぼ崩壊していると言われていますが、スイスは割と日本よりも前に終身雇用のシステムが薄れていったと思います。 そもそもスイスでは、Weiterbildung(ワイタービルドゥング)と呼ばれる、資格やスキルを身につけることが、就職してから求められます。 もちろん、全員に求められるわけではな

          スイスのリスキリングのシステム

          人生は自分の思い通りにいくことのほうが少ない

          人生は自分の思い通りにいくことのほうが少ない こう聞くと、少しネガティブな響きに聞こえるかもしれない。 だけど、自分の人生を振り返ってみると、思い通りにはいかなかったけど、結局とても良い経験ができたことが多かったように思う。 そもそも、思い通りの人生とはなんなのか?と少し考えてみた。 目標を達成する、ゴールに向かって進みその結果を得る。など、短いスパンで思い通りの結果を得ることができるか否かを知ることは簡単だけど、人生という長い道のりの中で、すべてが思い通りだったとか、

          人生は自分の思い通りにいくことのほうが少ない

          スイスの大学院について

          今回はスイスの大学院について紹介しようと思います。 もちろん、学科やキャンパスによって雰囲気が異なるので、かなり私の個人的体験ベースでの紹介にはなりますが、特徴など、お伝えできたらと… スイスの大学院への申請方法まずスイスの大学院へ申請したい場合は、各々の大学のウェブサイトでの募集要項を確認する必要があります 。 私の場合、英語とドイツ語ベースの講義受講、そしてアカデミックなことを学ぶこと(言語学に関する)が希望だった為、スイスのドイツ語圏の国立大学の募集要項を確認しました

          スイスの大学院について

          修論提出、修士試験、出産があった12月を振り返る

          みなさんこんにちは。 既に前回の記事から6カ月も経っており、時間が過ぎるのは早いな~。と実感する今日この頃。 記憶が残っているうちに、人生で恐らく一番イベントの多かった2023年12月のことについて書き示しておこうと思う。 修論提出2020年コロナが世界中に蔓延した年、私は当時カフェでバイトをしていたわけだが、皆さんもご存知の通り、ロックダウンという措置が行われ(ロックダウンという単語が死語のように感じさえもする)まぁステイホームだとかなんとかいってとにかく外出を禁止される

          修論提出、修士試験、出産があった12月を振り返る

          多様性が生む分断

          こんにちは。 今日は大学の友人との会話から一つ考えさせられた、多様性について記事を書いていきたいと思います。 多様性とはそもそも何なのか多様という言葉を聞くと、色んな、とか、様々な、とか、異なるといったような言葉を連想するであろう。 実際に社会学でも、多様性という言葉は [ある集団の中に異なる特徴•特性を持つ人がともに存在すること] と定義されている。 従って、多様性を受け入れる、なんていうマジョリティ視点の表現でよく使われる言葉ではあるが、多様な特性を持った人の存在に

          多様性が生む分断

          海外で暮らすようになって、自分が弱くなった。

          西 加奈子さんの、【くもをさがす】を読んだ。 “人は一人では生きてゆけない。改めて強く感じる。 それは当たり前のことのはずなのに、やはり私はどこかで、1人でも生きていける。そう驕っていたのではなかろうか。少なくとも東京ではそうだった。 32才の時に、マンションを買った。人生で一番高い買い物に手が震えたが、同時に興奮していた。自分がこんなことを成し遂げられるなんて、思ってもみなかった。 それから猫を拾い、夫と出会って結婚したが、独立した人間であることは絶対に手放さなかった。

          海外で暮らすようになって、自分が弱くなった。

          スイスドイツ語のインプットをして感じたこと

          今日は人生で初めてかもってくらいにスイスドイツ語に浸れた一日だったので、その初体験の感覚を言語化していきたいなと思います。 スイスドイツ語とはそもそもスイスドイツ語って何?と思われるかもしれませんが、簡単に言うと、ドイツ語とは異なる文法形態や語彙を持つ、スイスのドイツ語圏で話される言語のことです。分かりやすく言うと、ドイツ語の方言です。 この言語は、標準ドイツ語(ドイツで話される言語)を習得してからでないと、いや、習得しただけでは全く理解が出来ない言語なんです。(個人差あ

          スイスドイツ語のインプットをして感じたこと

          アイデンティティと継承語教育学習(ニュージーランドでのケーススタディ)

          今回は、アイデンティティと継承語教育について、ニュージーランドでケーススタディとしてとれたデータを紹介していきます。 被験者は ① NZ(White)と韓国人のミックスである大学生 ② 韓国人と日本人のミックスである大学生 です。 この二人の語りを分析し、継承語教育はアイデンティティ形成にどのような役割を果たすのか?について筆者であるParkとChungはデータをまとめています。 参考文献 Park, Mi Yung & Chung, Katalina. (2022).

          アイデンティティと継承語教育学習(ニュージーランドでのケーススタディ)