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わんこパラダイス。なぜこの国のわんこは温厚?

中華圏の国在住のkinoeです。
みなさんはいぬ派?ネコ派?
 
私はずっとネコ派だった。
小さい頃はペットを飼った経験がなく、イヌやネコは嚙まれたりしそうで怖かった。
大学で親戚の家に住んだ時にその家にネコがいて、それからネコが大好きになった。
よく「犬は表情豊かで、ネコは何を考えているかわからない」というが、
私にとってはネコは大体今どんな気持ちかわかる。
一方犬は顔を見ても一体何を考えているのか全然わからない。
大学生の頃、別の親戚が飼っていた犬に腕をがぶっとされ、
服の袖を歯が貫通して私の腕に到達したことがあり、
やっぱり犬は怖いと思う。
 
この国の犬は、大体が放し飼いだ。
政府的にはこれはもちろん違反、ちゃんと飼い主は外を散歩する時はリードをつけなくてはいけない。
でも、この国の犬は、大体放たれている。
1日最低1回は単独行動している犬に遭遇する。
はじめは「野良犬がこんなにたくさんいるなんて…怖」と驚いて、
もし遭遇したらなるべく気配を消してすれ違うか、遠くに見えたら道の反対側へすっと逃げたりしていた。
でもなんでこの国の野良犬は首輪をつけているんだろう?と不思議だった。
 
生活が長くなってきてだんだんわかってきた。
そうか、この子たちは野良犬じゃなくて、どこかのお家の飼い犬なんだ…。
道端を一匹で徘徊しているかと思ったら、
車道が青信号になるやいなや自分でさっと飼い主のスクーターに飛び乗ってぶうんと走り去ったり、
コンビニに一匹だけで涼を求めて入って来たり、
ドラッグストアで子供にめちゃ撫でられながら横たわっていて、
この子供が飼ってるワンちゃんなんだろうな、と思っていたらバイバ~イって子供だけが帰ってしまい、
その犬が起き上がり棚の間を一匹で徘徊しだす、などなど。
そして悟った。
この国の放し飼いになっているわんこたちは、
躾がちゃんとされていて人を噛まないと飼い主が自信を持っているから放たれているのだと。
もちろんそんなのわんこの気分次第であり絶対ではないが、
私は放たれている犬に出会ったら、むしろ安全なわんこちゃんなんだと思うようになった。
そういうわんこともし目が合って、なんとなくいけそうな時は、
ちょっと手を差し出してみる。
相手が困り顔で近づいてきたら、ここぞとばかりに頭やら体やらを撫でまくる。
今まで撫でたかったけど怖くて撫でられなかった分。
そうすると、確かに何か人間と犬という、種を超えて何か通じあうものがある気がする。
私に背を向けて座ってるのに体重を預けてくるのは、私を信頼してくれて
るのか?
 
そして、そうやって放たれているわんこはみんなおっとりしてて温厚。
わんこ初心者の私にはなんともパラダイス。
この国の方たちはほんとに上手にしつけているなあと感心する。 

基本的にどこでもわんこは一緒。
カフェも、コンビニも、朝ご飯屋さんも、スーパーも、バスも、タクシーにだって乗ります、家族ですから。

あと、よく見る光景2選。
①スクーターの足元に、ゴールデンレトリバーとかの大型犬が乗っている。2匹が互い違いになって乗っていることもある。
信号待ちで止まっているスクーターから垂れて道路についているゴールデンの長いふさふさのしっぽ。
それが発進する時にタイヤに巻き込まれないかいつもヒヤヒヤしてしまいます。

②会社に犬を連れてくる。
何か事情があるんでしょうが、時々会社に柴犬やらチワワやらがいる。(猫も)
同僚から「今日来てるよ~♡」って連絡網が回ってくる。
ちゃんとエレベーターに乗ってやってくる。
いろんな同僚に勝手に違う階に連れていかれる。
どうやらこういう事はこの国ではよくあることみたいで、
毎年6月最終金曜日は「会社に犬を連れていく日」だそうです。

 kinoe

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