安全安心旅行記 〜京都編〜
前回、私の旅のスタイルと台湾旅行記を書いたのだが、実はずっと、1人旅をしてみたいという衝動があった。
その夢を叶えるべく、2022年の12月に、1人で京都旅行をした。行き先は、安全安心旅行にふさわしい京都である。
前の会社を辞めて、新しい会社に入社するまで、2ヶ月の空白があったから、今だ!と思った。
そんな感じなので、その旅行は1週間前に決めたけど、計画はちゃんと立てた。
計画を立てるのは、その時間が楽しいのもあるけれど、私は優柔不断で、現地に着いて、あそこにいこうか、やっぱりここに行こうか、と悩む時間が勿体無いというのもある。
現地で計画を変えるのはいいけれど、迷うくらいなら、最初から決めておいた方が安心なのだ。
そんなわけで、記憶にある限り、恐らく初めての1人旅だったけど、とても充実していた。だって、安全安心旅行だもの。
のんびりした旅行なので、京都に着いたのは11時過ぎ。
小腹が空いていたので、喫茶店に向かう。候補は事前に何軒かピックアップしてあって、その後の動きを考えて、フランソア喫茶室さんに。
ここからは歩いて移動。
私は、旅行先の街を歩いて移動するのが好き。だから、公共交通機関が発達している都市部を選ぶことが多い。
荷物はキャリーではなくリュックサックとショルダーバッグ。足元はもちろんスニーカー。
そして、辿り着いたのは建仁寺。
平日かつ紅葉の最盛期を過ぎているのもあり、人が少なく、庭園をゆっくり堪能できた。
縁側に座って、丁寧に手入れされた静かな庭を眺めていると、世間の喧騒を束の間忘れることができる。
この建仁寺、天井に双龍図のある法堂があるのだけど、見に行ったらなんと誰もいない。
本堂釈迦如来坐像と1対1で対峙していると、今、私はどこの世界にいるのだろう、という不思議な気分になった。
建仁寺の庭を歩いていると、「摩利支天⇒」という看板を見つけたので行ってみる。
摩利支天は、仏教の守護神である天部の一尊で、亥と縁が深い。開運勝利のご利益。とのことで、狛亥がいた。
…ん?でも仏教だし本尊いるから神社ではないのよね??
ちょこっと寄り道したところで、宿の近くまで来たので、いったんチェックイン。
荷物を置いたら、次の目的地へ出発。
今回の旅の主目的地「安井金比羅宮」へ。
言わずと知れた縁切り・縁結び神社で、前職との縁を切り、転職先との良縁を祈願。
御神籤にも嬉しくなるような御告げが書かれていて、新しい仕事に希望を持って安井金比羅宮を後にした。
次に向かったのは、清水寺。
流石に二年坂から清水寺は修学旅行生と海外からの旅行者で混んでいた。これでも、紅葉の最盛期に比べたら少ないんだろうけど。
混雑を目にしたからか、疲れを覚えたので休憩。1人旅は自分のペースで休憩ができるので、体力に無理がない。
一息ついて回復したところで、清水寺へ向かう。
拝観時間ギリギリだったけど、ギリギリ故に夕陽と紅葉とのコラボレーションが素晴らしかった。
紅葉はもうほぼ終わってたけど、でも滑り込みで見ることができて良かった。
清水寺から宿に戻る途中、八坂の塔が夕暮れに映えていた。
一旦宿に戻り、宿泊プランに含まれる夕食をいただいてから、高台寺の夜間拝観へ。
ねね様の一生を表現したプロジェクションマッピングと紅葉のリフレクションが綺麗だった。
寒かったので割と駆け足で拝観。
そして宿に戻り、部屋の檜風呂で身体を温めて就寝。
お風呂のお湯がとても柔らかくて、湯あたりせずにぐっすり眠ることができた。
2日目の朝、宿をチェックアウトして、銀閣寺へ。
人が全然いなかったので、大好きな銀閣寺の庭をほぼ独り占め状態。
銀閣が思いの外早く回れたので、次にどこ行こうか、スマホで検索。
南禅寺に行くか岡崎神社にするか迷ったけれど、行ったことのない岡崎神社へ。
昨日の摩利支天の亥に対して、こちらは兎の神社。狛兎が鎮座している。
2023年は卯年だから、ここの神様は大忙しかな。
この神社の近くに、幕末に会津藩の本陣となった、金戒光明寺という場所があって、アフロ大仏(五刧思惟阿弥陀仏)がいるらしい。
せっかくなので足を伸ばし、ご本尊の阿弥陀如来を拝む。
アフロ大仏は墓地の方にいるらしいけど、お腹が空いたので見に行くのをやめて、下山してお昼ご飯。
権太呂さんで鴨なんばそばをいただいた。
お腹を満たしたところで、平安神宮へ。神苑を30分以上歩く。
平安神宮を出たのが16時。
次の拝観に行くには時間がないので、友人に教えてもらった「koe donuts」で休憩。
内装は、建築家隈研吾氏の設計だそう。
疲れていたのと、時間調整で1時間ほど休憩。
旅の最後の目的地は、東寺の夜間拝観。
夜間拝観なので、ご本尊の薬師如来像を拝むことができる。
東寺に来たのは15年ぶりくらいだけど、何度来ても、五重塔と、金堂や講堂の如来像に圧倒される。
中学生の修学旅行で初めて来て感動した時の感覚を思い出した。
京都駅に戻り、新幹線で名古屋に帰る。
今回の旅は、突発的に決めたから、準備期間もなくて、過去に行ったところの再訪ばかりだったけれど、好きな場所を改めて巡ることで、自分の感性に素直になれたような気がする。
そんな、原点回帰のような旅だった。
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