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古民家再生のこと

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家族所有の古民家を部分解体、改修、そして再生ワークショップに至るまでをまとめています。
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#建築

再生工事のはじまり その2

前回の記事でどのような修繕工事をするのかを、ざっと書き出しましたが、おさらいの意味で再掲します。 ① トイレの新設工事 ② 解体納屋と屋根を共有していた箇所の修繕工事 ③ 雨漏り部分の修繕工事 ④ 外壁の一部新設工事 ⑤ 解体後外壁扱いとなる土壁への化粧工事 前回は①から③までを詳しく書きましたので、今回は④と⑤について。 外壁(一部)新設工事記事トップの写真、むかって右手にポカっと穴があいている所があります。ここはもともと納屋と母屋の通路になっていたので、建物の解体に

古民家の解体工事

家族所有の古民家を、部分解体することに決めてから、解体工事に至るまでのことを簡単にまとめておきます。 工事の見積もりまずは、当たり前ですが、誰に解体を依頼するかを決めるため見積もりを取りました。我が家の古民家は、増築を重ねていたので建物同士が屋根や壁を共有していましたので、壊しすぎると余分な修繕費が発生してしまいます。そこで、業者さんを選定して相見積もりを取りました。 相見積もりは建築業界ではよくあるシステムですが、業者さんによって工事の考え方・方法が違うので、単純にいく

古民家ワークショップ前夜

私の住む兵庫県は、比較的古い民家が多く残る地域です。 姫路市安富町の古井家住宅(民家としては日本で一番古い建築様式ともいいわれる)や、神戸市の箱木家住宅(庄屋さんの住宅として、現存する最古の建築)など、「千年家」として知られる有名な建築以外にも、現役バリバリの茅葺民家も多く残ります。 そんな地域柄、わたしの家族も茅葺民家を所有しています。建築年は不明。一度火事にあって焼失したという口伝が残っているので、今現存の建物はたぶん江戸時代の終わりくらい・・・。しかし、住居として使