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SSRIでうつ病が悪化したタイプのケミカルインバランス

こんにちは。分子栄養学を勉強中のKinnyです。

今日は、『栄養素のチカラ』から、SSRIで特に鬱が悪化したタイプの人に、鬱対策となるサプリメントについて記載があるので、お知らせします。

詳しくは、上記、書籍を参照していただきたいですが、日本では精神科医にも分子栄養学は知られていないという事情があります。

鬱になってしまった患者に、症状に対する対症療法で、一律的にSSRIを処方してしまった場合、悪化することがあります。

悪化してしまった場合ですが、高メチル化というバイオケミカル型である可能性が高いです。

バイオケミカルインバランスと言うのは、体内の生化学的な物質の不均衡、ということです。生体反応には、多くの物質が関与しており、同じ症状であっても、別の原因から症状が出る場合があります。

鬱の場合、”低メチル化の患者”と”高メチル化”の患者では、根本原因になっているバイオケミカルのインバランスが異なります。

そのため、栄養療法における処方も異なります。

■うつのバイオタイプ
38% 低メチル化
20% 葉酸不足(高メチル化)
17% 銅の過剰
15% ピロール障害
5%  毒物
5%  その他

 (『栄養素のチカラ』P90より引用)

です。

脳内物質はこのように亢進・減少します。

低メチル化 → セロトニン減少・ドーパミン増加
葉酸不足 → セロトニン増加、ドーパミン増加
銅の過剰 → ノルアドレナリンの増加
ピロール尿症 → セロトニンの減少、ギャバの減少

■ 葉酸欠乏型のバイオケミカルの人の鬱

葉酸欠乏型のうつなのかどうか?は

・SSRIの服用で悪化し、
・葉酸の摂取で改善するかどうか?

で分かります。

身体症状としては
・食べ物と化学物質に過敏
・ドライアイ
・口渇
・多動
・貧乏ゆすり
・上半身/頭/首の痛み
・不安パニック傾向
・性欲低下
・多毛症(男性のみ)
・睡眠障害
・痛みに鈍感
・銅で悪化
・サミーやメチオニンで悪化
・季節性アレルギーがない

です。性格的特徴は

・芸術への高い才能と興味
・スポーツへの競争心が低い

です。完璧主義の人は、このタイプではありません。季節性アレルギーがある人もタイプが異なるようです。

代表的な治療事例は

・葉酸
・ビタミンB12
・ナイアシンアミド、コリン、DMAE、マンガン
・亜鉛、PLP、ビタミンB6
・ビタミンC、ビタミンE

です。

私は、B複合体を取り始めたのち、ナイアシンとナイアシンアミドが著効し、不眠が治り、頭が非常にすっきりしたことから、理由に疑問を持ってこの本を読みましたが、メチル化不全だったのだ、とついに合点がいきました。

一度、5HTPを摂って不安が悪化しました。

このタイプの患者には、

・トリプトファン
・5HTP
・フェニルアラニン
・チロシン
・銅
・イノシトール

は避けるべきとあります。

余談ですが、人工甘味料のアステルファムKは、フェニルアラニンからできていますので、避けたほうが良いかもしれません。

昨今、うつを発症する患者さんは増えているようです。

私自身も例にもれず、鬱を発症しましたが、思い当たるのは、銅のやかんを長年愛用していたため、銅の過剰症、そして、低血糖、さらに、ベジタリアン食だったため、グルテンとカゼインによるSIBOによる腸内B6生産量の低下です。

食品から摂取するプロテインは、セロトニン、アドレナリン、ギャバ、どれを作るにも基本材料となります。ベジタリアン食だと炭水化物に偏りがちなので、基本材料が不足しがちかもしれません。この面では、BCAAが著効しました。

この『栄養素のチカラ』は、装丁と内容のミスマッチがあり、想定よりも、医学論文の中身でした。参考文献が巻末にずらりと並んでいます。ほかの分子栄養学の一般向け書籍にはあまり見られない、精神医学に特化した栄養欠損が理解できますので、統合失調症や、鬱、アルツハイマー、ADHD、自閉症などに、栄養面で心当たりのある方は、読まれることをお勧めします。



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