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明日は来ない。かもしれない。

人間の得た知見にこんな言葉がある。

どんなに辛くても明日は来るし
明けない夜はない。

確かに 私は時間軸の中で 生きている。
過去を生きてきて 今この一瞬一瞬
心臓は鼓動を響かせる。

そして明日も。
何か起こらない限りは。

私達は視野の狭い地球で生きていて
目に見える範囲のものしか
実態を掴めない。

明日という言葉が
人間を支配しているからかもしれない。

その一言が私達の意識にあるだけで
何処か安心し、信じ込み 誰も明日が
来ないことを疑わない。

その言葉に依存し、縋り付くほど
人間は弱いものなのだ。

ほんのちょっと前まで
私達は同じ時を同じ場所で生活していた。

大切な人と笑いあっていた。

見えない悪魔が来たるまでは。

その悪魔は世界中の尊い生命の灯火を
ほんのひと吹きで吹き消し、遠くまで葬った。

そして今、
数え切れない程の悲しい音が世界中に響き、
数え切れない程の想い出達が溢れている。

いつか人は云った。 明日は来る。
でも生命がなければそれは成り立たない
悲しい方程式だ。

昨日まで傍にいた人が遠くに旅へ出た。
別れはいつも突然だ。
そんな悲しいことが今では有り得る。

いつか人は全てとお別れする。
それでも人の心の中に想い出がある限り
その人と生きていく。

明日は来る。
いや、明日は来ない。かもしれない。

脳の片隅にその言葉を置いて生きていく方が
大切な人を、大切な存在を
より強く優しく抱きしめられるのでは
無いだろうか。

明日は来ない。かもしれない。
そうとなれば想いは伝えておけ。

そうとなれば明日が来ると断言出来る
ような行動をしろ。

己の思考を停止させるな。

明日は来ないというとんでもない
恐怖を意識して 行動を変えれば
大切な人を自分の手で守り抜けるかもしれない。

どうか同世代にも、年上の方にも
年下の方にも、全ての人に届いて欲しい。

人間は何かに依存するほど
弱いのだから、 その弱さを認めて
大切な人と明日を迎えて欲しい。

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