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金沢マラソン2023大撃沈の思い出

みなさんこんにちは。金目鯛です。すっかり秋を飛び越して、冬が始まりそうな今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。鯛は気温の変化の激しさでボロボロです。限度というものがあると思います。

著者近影

さて、今回は10月29日に開催された「金沢マラソン2023」の思い出をお届けします。「偉そうに色々書いてたクセに、撃沈したらダンマリか~?」という読者の皆さんの思い、鯛にも届いていました。そうです、みんな一番読みたいのは「他人のマラソンの失敗談」ですよね。わかる。鯛も失敗談大好きです。

ということで、今回は金沢での失敗と、そこに至るまでの経緯をお伝えします。なお、鯛は先日神戸マラソンにも出走しました。なので、今作は「金沢の失敗」「中3週間の検証」「神戸でのリベンジへ」の3部作となる予定です。

金沢に行く前にどのようにイキり散らかしていたかは、以下の記事をご覧ください

特に、この展望で注目しておきたいポイントは以下の点です
 ・ロング走(30㎞~)をほとんどできていない
 ・3時間15分が現実的な目標だと認識をしている
 ・追い込んだ際の心拍への刺激からレースでの負荷を想定している

それでは、スタートです!動画も色々とっていたので、まとめていい感じにしたいのですが、いい感じの時間がありませんでした。

10/28(レース前日)

7:40のサンダーバードで金沢へ

無くなるの?


昨年同様にサンダーバードで金沢へ。昨年同様にランナー5割。外国人の方3割。観光客1割といった感じ。残りの1割はよくわからない人でした。

10:20駅着

混む前に朝昼兼用で回転寿司にでも…と思ったが、あまりにも去年と同じで芸が無いなと先にエントリーを済ませた。金沢マラソンのエキスポは金沢駅直結で到着して5分後には手続きが終わるのが良い。すべてのマラソンがこうあって欲しい

もてなしドームの直球感よい

天候は曇り時々雨。エキスポ会場から出たら雨も上がっていたので、これ幸いと歩いてホテルに向かう。近江町市場は去年の比じゃないぐらいすごい人。特に中国、台湾の人が多い。そういえば去年はまだコロナのナントカ支援の時期で、人もまばら、クーポンもらって格安宿泊~♪だったなと懐かしく思う(全く同じ宿に泊まるが、去年の倍の値段になった)

昼食

鯛は、市場で地元の物みたいな顔をして、地元産じゃないものを食べさせられることに厳しいので、店選びに妥協はしない。育ちの悪い井之頭五郎のような脳内ナレーションをしながらお店を選ぶ

感動の再会

「じもの屋」を見つける。脳内五郎が「(おっ!地物!こういうのでいいんだよ)」とGOサインを出したので入る。4組待ちだったが、1人だとカウンターなので5分ほどで座れた。ここはしっかりと海鮮丼(華)を注文した。マグロとかサーモンとか絶対地物ちゃうやろと思いつつ食べる。美味しかった。

海鮮丼

とりあえず金沢で海鮮を食べることをクリアした。食べ終わるとすごい雨。傘がないし濡れたくないので、しばらく時間を潰すことにする。この時点で12時ぐらい。

宿へ

近くのスタバでデカフェのトールを頼む。例によって1週間ほどカフェインを避けた生活をしていたので…最初は「デカフェのグランデ!」と元気よく頼んだが、「作り置きがトールより多くグランデより少ない量しかない」と言われる(デカフェあるある)。結果的に気持ち多めみたいなトールが提供された。

トールでもグランデでもない何か

13時ぐらい。雨が止んできたのでホテルに行く。少し散歩したいので、チェックインまで荷物お預かってもらおうとしたら13時チェックインのプランだった。テンション上がる。

散策

部屋に荷物を置いて、レンタサイクルで散策をした。最近はドコモの管理しているレンタサイクルが主要な街にあるので重宝している。ただ、手入れは行き届いておらず、ペダルを回すごとに病気の猫のような声がしていた。

ギャーギャー鳴いてました


1時間ほど兼六園周辺をサイクリングした。なんというか、金沢はいつも偏差値というか知的水準が高い気がする。尾山神社にも再訪問した

iPhone15 Proで撮影


STePがあったので覗きに行く。聞かれてもないのに「本店(長居)の近くに住んでるんですよ!!!」と店員さんに言ったが軽く流された。鯛はこういうことがよくあるので気にしない。せっかくなので靴下を買う。部屋に戻るとダービーの後半ぐらいだった。

少し身体を動かしたかったので、宿からスタートまでと、その後鼓門折り返しまでを走る。5キロぐらい。なんだか右脚嫌な感じがする。身体のキレもあまりない。

この時点で、翌日雨予報。晴れるよりかなり良いと割り切る。入浴。ここはちゃんと大浴場があるのが良い。温冷浴を数回繰り返す~お風呂終わりに晩御飯へ。街に繰り出す。少し肌寒い。

北陸らしい天気

パスタが食べたかったがしっくりこず去年と同じ杵屋へ。こういう時、経験済みのことやチェーン店選びがちなのツマンネー魚類だなと思う。
ざるうどんとかやくうどんを食べた。少し物足りない感じがしたのでサラダ買って帰る。モルテン320スタート

実家のような安心感

日本シリーズを見る。あまりにもな展開に悲しくなる。お風呂に入る。翌日の準備をして指にガーニーグー塗る。21時就寝

10/29(レース当日)

5時起床
そのまま起きて1分で朝ランへ。身体と内臓を起こすことが目的なので、2キロだけ。

身体の動きはそこそこ良さそう。昨日のような重さはない。
朝風呂。身だしなみを整えて、かりんとう饅頭とカステラを食べる。どら焼きとたまご蒸しパンも買っていたのになんとなく食べられず。

去年の反省(近いのに早く行ってもやることなかった)を活かし、7:10まで部屋待機。部屋を出ると雨は無し、路面状態は全体的に濡れていてあまりよくなさそうだが、水たまりができるほどではないので、気にならなかった。

7:30会場着。めちゃくちゃ晴れていたので、サングラスを使うか悩む。曇りなら無しのつもりだったが、晴れだと路面の照り返しがキツそうだし…と悩んだが、荷物預けるタイミングでは晴れだし、頭に着けとけばええか!の気持ちでサングラス有りで望む。荷物を預ける。トイレ結構並んでたけど、ちょうど良い時間になりそうなので並ぶ。ちょうどいい時間だった。

ブロックの待ち列に入る。例によって靴紐の感じが気になり始める。さらに、昨日買った靴下が土踏まずのサポートが強すぎて血行が悪くなっている気がしてならない。大体この時間の悩みは考えすぎて気になっているだけで、大したことないと自分に言い聞かせる

今回のレースプラン

4:37/㎞をターゲットに走る
→動きが良さそうなならさらに貯金を積み重ねていく。

スタート~5㎞
オートラップで計測しているが、初っ端からかなりGPS乱れてて、30mぐらいズレる。ズレが戻ることはないので、以降ラップはそれなりに信用するもの、距離はアテにならない。というかこの日はとことんGPSがダメだった。タイムをターゲットに走る中では厳しい状況に

手に捨て損ねたレインコートを持ちながら走るが、そこそこ身体は動く。鼓門のあたりもしっかり温まってきたかなといった感じ、ただ、ペースが安定しない。少し突っ込んでいるのでは?という不安が募る。5キロに向けて23:05(4:37/km)を目安に進むが、1分ほど早く通過。キロ12秒以上先行しており、オーバーペース状態。ただ、「身体は動くし、貯金を!」と続ける。ペーサーとの距離は取れたが、あまり良くない兆候ではあった。

5キロの先の橋(少し登り)で身体がやたらと反応する。暑い。ペースが刻みきれずリズム悪くバタバタしている感じがある。ピッチはそこまでおかしくないのに、接地が重い。重力をやたらと感じる

6キロあたりの坂も若干しんどい。給水する気が起きないが、一口だけとった。通常この辺りは身体の動きを意識すれば坂は上れるのに、割とちゃんと気合を入れて上っていたように思う。さらに、ここから20キロぐらいまで給水は基本一口。これが良くなかったと思う。

8.6kmの給水までが遠い。やたらと直線が長く感じる。この時点で考えることが多いと碌なことがない。

坂を登り始める。最初に出てくる「坂残り600m」という看板は罠で、その後も何度か違う「最高到達点まで○○m」とかの看板を織り交ぜつつ3キロぐらい登る。たぶんJAROとかに怒られるやつだと思う。なんとか登り切る。汗が出ないが、熱が抜けてない感じがするが、なぜか水は一口。

トンネル一本目。休むが結構抜かれる。みんな元気やなと思う。トンネル後の登りで身体反応。トンネル入っても心拍数が返ってくる(落とす)感じがない。上滑りしたな…とブルーになる。
※補足
上滑り…心拍数を一時的に上げてしまった結果、ペースを落としても心拍数が落ち切らず、上に留まってしまう状態。

15キロ過ぎで3:15のペーサーに捕まる。ちょっと早いのでは?と感じる。ここまで4:37を割っていないのに追いつかれるか?と思うが、追いつかれたのは仕方ないので集団にインする。インするときっちり4:37だった。心の中でお詫びする。ただ、この時点でそこまで落ちていないのに何故?とは思う。

街並みゾーンはペーサー集団で越える。すでに身体が動かず、脚の弾力を感じない。

20㎞程でスタート付近に戻ってくるものの、徐々に動けなくなってくる、右足のふくらはぎは常にピリピリしている。ペーサーに置いていかれる。中間点のあたりで、これは異変が起こっていて、なんとか一本走り切るタイプの日だなと腹を括る。理由が分からないので、アクシデントが起こるのを1mでも後ろに倒す方法を考える。ただ、ハーフポイント辺りで早くも足を攣った。過去3回、すべて足は攣っているがこんなに早いのは初めて。あと半分どうすんの!?と思うが、どうしようもない

ただ、いけるところまではいきたいなと思う。ハーフから25kmもグダグダ。ほぼ足を攣っていて、維持するので精一杯。指先や唇の感じから、脱水やと気づく。ここからは基本水を2杯以上摂る。これで大分マシになると思ったが、起きてしまうとリカバリーは難しいことを痛感。

25キロから幹線道路に入る。もう一息、上げられそうな気はしたが、ゴールできないリスクや、以降歩くリスクを思うと、現状維持に徹する。
この後神戸走るの!?意味わからんと思う。神戸を棄権はできないので少なくとも見た目は悪くないレースにしようと思う。大阪外れればもう活動休止しようと考える。

その後の真っ直ぐも大概変化なくて厳しい。幹線道路や高速は、ノっているときは、簡単に5㎞稼げてお得だが、悪いときは無間地獄である。無間地獄であった。
その後降りて登ってでかなり折れる。ここで28㎞ぐらいで疲労感と距離の合わなさに愕然とする。32㎞ならまだ粘れた(粘れた?)
30キロは線路の下!というイメージだったがコース変更で変な場所に変わっていた。城北市民運動公園の折り返しで少し元気を出してみたものの、ほぼ足は攣っていた。

あまり思い出せないが1回目の大きい脚攣りは30キロだったらしい。ふくらはぎが動かすと100%攣りそうな中で突然逆足のハムが攣った。10秒ほど止まるが、なんとか復帰。
ただ、ここからはもうどこからでも攣るので、とにかく攣らない限界速度を探る。5:40/kmなのでもうそこは折り合いをつける。駅西50m道路が遠い。1kmが進まない。もう時計は意味をなさないので、ペースを気にせずに、走れるスピードで走る。足を大きく攣る。とにかく金沢は人が優しい。攣るとすぐに話しかけてくれる。

余計な心配をかけたくないので、攣っただけだと伝える。「サロンパスがこの先にありますよ」と、教えてもらう。鯛はサロンパスを信じていないので、立ち寄らずに走り去る。

今年の35km過ぎのメインストリートはとにかく長かった。全体的に距離間違ってるんちゃう?とずっと思ってた。そんな訳はないので、とにかく調子悪かったんやと思う。

35キロからはとにかく距離が減らない。走っているという感じがない。無限に動き続けてたまに上位概念の気まぐれで距離が減る気すらした。上位概念に殺意を覚えた。上位概念?

ここからの5キロはもう何もない。ただ、動く範囲で足を動かすだけ。6分にかかってもあらがう術がなかった。40キロで再び大きく攣る。レスキューのお兄ちゃんと少し世間話をした。塩タブをもらう。
41キロ。橋を渡る頃に「3時間27分」のアナウンスが聞こえた。これだけ苦しくてもタイムが今までとそう崩れていないのは、前半の貯金はあったんだなぁ…と少しもったいなく思う。

公園に入る。去年よりも周りが見えない。上げることもできず、スタジアムへ。トラックを走りながら爆笑。半分ヤケクソ、半分安堵だと思う。ここまで序盤にトラブルがあった中で、無事帰ってこれたのは良かった。

3時間35分ぐらいでした!

振り返りと反省(当日のメモ)

・30キロ以上のロングは夏に1回。20キロも数えるほどだった。明らかに去年より長距離をサボっていたツケが出た
・その分ハーフまでは押せたが、そもそもハーフまで押せるのは当然で意味がなかった
・最初から3:20狙いであれば、すんなりといけた可能性はある
・給水足りず。今まで晴天のレースが無かったのでなめていたが、普通に人間が水一口で潤うわけないと思う。
・体重管理のミス。四日前ベストでその後重めに残っていた。59㎏あたりに迎えられれば良かったが体重すら測らず。慢心。
しばらく走りたくないな!がリアルな完走した感想

以前、鯛は記事で以下のように書きました

そして、ぜひこれから走る皆さんにも、自分と沢山会話をして、最後の解放感と疲労感がどちらもMAXになる最後の数百メートルを体験してほしいと思います。あそこで得られる感情は、あなただけのものです。

金目鯛的!初フルマラソンに向かうあなたに語りたいこと①

自分と沢山会話をしました。とにかくキツかった。取り返しのつかないミスの中で、残り半分を走るのはとにかくキツい。そんな中、最後の直線で浮かんだのは「安心感と悔しさと(次への期待)」でした。完走したこと自体は何も残らず、「もうやめたいな」と「もう少しだけ」が共存した、複雑な感情のまま、大阪に戻りました。

つづく

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