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【オンライン】第3回APD(聴覚情報処理障害)勉強会 レポート

開催日:2021年 3月20日

開催場所:オンライン(ZOOM)

テーマ:「学校生活の中でのAPDと合理的配慮」

参加人数:26人

今回の勉強会は、学生向け、或いは教育関係の方にAPD(聴覚情報処理障害)を知って頂く事、そして学校生活の中でAPDに対してどのような合理的配慮が提供されているのかに関して情報交換の場を作りたいと思い、上のテーマを設定させて頂きました。

ご参加頂いた方の属性を見ると、学生世代、教育関係の方、医療系で働く当事者の方等様々な方にご参加頂けました。
また新社会人の方も予想より多く参加下さり、職場での聞き取りに困っている方が多い様子も見て取ることができました。

・話し合った内容
①司会によるAPDに関する基本的な点の説明、合理的配慮とは何かに関する話
②三名の当事者学生による経験
⓷質疑応答
主にこの三点が話題となりました。

学生による経験は事前にスライドを用意して下さった方もいた点もあり、
「何で困ったか」
「どう対策を立てたか」
「自分にとってAPDとは何か」
という点をとても分かりやすく、そして熱意の籠った話をして下さいました。
快く経験を語って下さった学生の皆さんに心から感謝します。

その後の質疑応答でも、参加された方それぞれの背景などから様々な質問や意見もお聞きする事が出来、時間があっという間に過ぎていきました。
そして同時に、終了後アンケートを通して
「同じようにAPDの当事者と話す事ができてよかった」
という声を多くお聞きする事ができました

幾度も書いていますが、APDはとりわけ他の人にはその困り感が伝わりづらい症状です、それだけに小さなころから孤独感をずっと抱えて社会生活を送ってきた方の比率がとても高いと感じています。
自分のその症状を受容し、他の人に噛み砕いて伝わるように言語化し、合理的配慮を求め、自分のQOLを向上させるために様々な戦略を組み立てる事ができて始めて
やっとその環境を変える事が可能になりますが、それができるようになるにはやはり大学生程度までは待つ必要があるのかもしれないと感じました。(今回プレゼンして下さった方は全員大学生です)

それまでは周りが当人の困り感をくみ取り、理解し、どう支援するかを時には手を引いて一緒に考える必要があります。

そしてそのためにはAPDの知名度を上げると共に、現状で分かる範囲の正確な知識を素早く、そしてより広く伝える必要があります。

2020年度はメディアなどので多く取り上げて頂きましたが、結果としてAPDという単語だけは多少知られるようになったとはいえ、それが幾らかの誤解や勘違いを抱えたままで独り歩きを始めているような印象も感じています。
2021年度の目標をどこに置くべきか、学生の皆さんの発表をお聞きしながらも色々と考えさせられる勉強会になりました。

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