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【読書会】第36回乱読の読書会(2021年6月)レポート

こんにちは!

6/19(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(乱読の読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「多様な本が行き交う場」!


全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は初参加のオブザーバーの方を含めて5人。事前に参加者の方から4月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第36回】乱読の読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。

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世界はありのままに見ることができない / ドナルド・ホフマン (青土社)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。内容としては、我々が見ている世界というのはありのままの実在を見ているわけではなく、人間の認知系が作り出したアイコンに過ぎないというなかなか刺激的なもの。主に進化論的な考え方をベースに論旨を展開していきます。

心理学から認知科学、物理学から哲学と幅広い分野を扱っており、よむのにカロリーが必要な一冊ですが、それだけの読み応えは間違いなくある本です。万人におすすめとは言い難いですが、人間の認知のあり方に興味を持っている方にはおすすめの本です。


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奇跡の醤(ひしお)――陸前高田の老舗醤油蔵 八木澤商店 再生の物語 / 竹内早希子 (祥伝社)

この本は以前「「神様アンテナ」を磨く方法 誰もが感じているのに気づいていない幸運のサイン」を紹介頂いた方のベスト本です。陸前高田の老舗醤油蔵の311の震災からの再生を描いたノンフィクションであるとのこと。なかなか考えることのない世界だけに、気になるところです。

なんでも、この醤油蔵は200年以上続いているという非常に由緒ある蔵らしく、その伝統を絶やさないという強い意志と覚悟を感じたとのことです。日本各地の醸造業の方々とのネットワークや受けていた支援のことなど、読んでいて非常に感動する一冊のようです。


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書きたい人のためのミステリ入門  / 新井久幸(新潮社)

この本は以前、夏目漱石の「こころ」を紹介していただいた方のベスト本です。ここ最近読んだ新書の中では最も面白かったとおっしゃっていました。また、紹介者の方は特に「書きたい」タイプの人ではないとのことでしたが、そういう人でも楽しめる一冊だったと言っていたのが印象的です。

ミステリーのお作法や、どのように小説が書かれるかなど、作る側の視点が垣間見えるというのが面白さのようです。設定は面白いのに読んでみたらあんまりピンと来なかった経験は誰にでもあると思いますが、この本を読んでその理由もなんとなく理解できたそうです。気になります!


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津波の霊たち 3・11 死と生の物語 / リチャード ロイド パリー (早川書房)

この本は以前「カラオケ秘史」を紹介していただいた方のベスト本です。東日本大震災を扱ったルポルタージュはよくあると思いますが、こちらは英国のジャーナリストの方が書いた本らしく、日本人が書いたものに比べて少し距離をおいた視点が新鮮だったとおっしゃっていました。

日本人だとどうしても感情移入してなかなか突っ込めないところを、(きっちりと礼節はわきまえつつも)曖昧にせずに切り込んでいくところが良かったそうです。同じものでも、その視点によって見え方が全く違うというところが見えそうで、読んでみたいと思う一冊です。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいですね。

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まず話題になったのが、「やる気が出ない時の休み方」という本について。(私も含めて)皆さん、なかなかやる気がでない時というのがあるようで、休み方については気になっているようでした。忙しくしすぎているとなかなかやる気がでなくなりがちなので、重要なことは生活のなかで「遊び」や「心のゆとり」のようなものを設けることのようです。オンとオフを切り替えながら、ゆとりある生活を送りたいものですね。

また、今まであまり出なかった話題として、「雑誌」についての話で盛り上がりました。私自身はあまり雑誌を読んでいないのですが、人によっては文芸誌を読んでいる方や経済誌を購読している方もいて、あまり目が言っていなかった部分について考える良いきっかけになりました。ネットだと玉石混合で、本だと出版までに時間がかかりすぎるという意味で、丁度いいさじ加減が雑誌にはあるのかもしれませんね。


また、参加者の方が最近読んでいるというポプラ社の「百年文庫」についても話題になりました。一冊ごとにテーマとなる漢字があり、それに関する有名な作家の短編を集めたレーベルだとのこと。有名な作家だけどあまり知名度のない作品を集めている感じであることで、知らない作品に出会える良いきっかけになるかもしれません。

そんなこんなで、あっという間の90分でした!


まとめ

今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今回もいつもどおり幅広に話が展開されて非常に楽しい時間となりました。今後の読書会の予定としては6/26(土)と7/10(土)の20:00~21:30となります。

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それでは、また!

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