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Arduino用の液晶シールドを自作した話

こんにちは!

先日、ここ最近良く話題にしているArduinoで液晶ディスプレイを気軽に使えるようにシールドを自作したので、今回はそれについて書いていきたいと思います。内容的にはこれまでの電子工作と比べると割と小粒かなぁとは思いますが、まあ、たまにはこんなのもいいでしょう。


シールドとは?

僕自身もそこまで「シールド」という言葉の厳密な意味を理解しているわけではないですが、ざっくり言うと、使いやすいように基盤に実装された一連のモジュールと言えると思います。語源は英語の「Sealed(封されたもの)」だとおもうので、ブレッドボードでのプロトタイプではなく、きっちり基盤に固定されたものを言うのでしょう。

特にArduinoの場合は、Arduino UNOに直接はめることの出来るモジュールをシールドと呼んでいるいるようです。↓はスイッチサイエンスから出ているLEDシールドですが、こんな感じでArduinoと同じピン配置をしているので、そのまま上からかぶせるだけで使えちゃいます。ワイヤーの接続すら考えなくて良くなるので、よく使うものはこういうシールドとして持っておくと便利なのでしょう。

ということで、今回は前回、温湿度計を作った時につかった液晶ディスプレイを手軽に使えるように自作でシールド化してみます。同じくスイッチサイエンスから「バニラシールド」と呼ばれるDIY用のシールドも出ていますが、やや価格が高いので、例によって非純正品の安いものを使います。

ちなみに、今回のシールド化のきっかけは「Prototyping Lab.」という本に液晶ディスプレイのシールド化が書いてあったからです。新しいセンサーやモジュールを使う際に、読み取り値などを手軽に液晶表示させられると便利だと紹介されていて、それに従って作ってみた感じですね。それ単体で動かすというよりは、プロトタイピングがやりやるくなるようにつくるという意図です。

ちなみに、その「Prototyping Lab.」という本がこちら。余談ですが、この本自体もいろいろなセンサー類を紹介しているので、じっくり作りながら読み込んでいけば知識はだいぶつきそうな感じです。蛇足ですが、僕のnoteではアフィリエイトリンクの類は貼り付けていないのでご安心を(何に?w)。


電気回路構成

前回はI2Cモジュールと言う接続を楽にするためのモジュールを使っていましたが、今回は液晶(LCD 1602)のみを使った形となります。I2Cモジュールを使うと液晶側の接続が4 Pin(電源と接地を除くと実質2 Pin)になるので配線周りが非常に楽になるのですが、あえてそれは使わなかったので、LCD 1602の14 Pinに接続していく形です。

LCD 1602というタイプの液晶もいろいろなメーカーから出ているらしく、ピン番号と接続端子が微妙に違ったりするので注意が必要ですね。そこは製品のデータシートや取説を見つつ、何番のピンが何に対応するのかを確認しながら作業します。

実際の接続は以下のような感じ

LCD側 - Arduino側
DB4 - 5
DB5 - 4
DB6 - 3
DB7 - 2
E - 11
R/W - GND
RS - 12
VO - 5VとGNDを繋いだ可変抵抗の中間
VDD - 5V
VSS - GND

ちなみに、上記はLCDについてプログラム側で下記のような宣言をする場合の接続法です。宣言の番号と上記の配線の対応がとれていれば、番号自体は(多分)気にする必要はないと思います。

LiquidCrystal lcd(12,11,5,4,3,2);

あと、VO端子はバックライトの明るさを指定するための端子のようです。可変抵抗をつかって、ここを調整出来るようにしておけば、のちのち調整が聞きやすいので便利です(固定抵抗で決め打ちするのも手だとは思いますが)。


製作

どことどこを配線すればいいかがわかったら、あとは実際にシールド用に基盤に配線していくだけです。Arduinoにうまくはまるようにピンソケット(上記のアマゾンのリンクの表記では「スタッカブルヘッダー」)をはんだ付けし、それぞれの足からLCD側の端子に接続してけばOK。ちょっと配置の仕方をミスったために配線がやたらとごちゃごちゃしてしまったのが反省点ですw

あまり製作途中の写真を撮っていなかったので、最後のはんだ付けが終わったところだけ紹介しておきます。

画像1

画像2

画像3

最後の画像の液晶の下にある青いものが可変抵抗ですね。可変抵抗の左上の銀色の部分がねじのようになっていて、マイナスドライバーで回すことで中間電位(=バックライトの明るさ)を調整できます。

画像4

ちょっとわかりにくいですが、実際にArduino UNOに重ねて使っている様子がこちら。シールド化することで液晶ディスプレイが配線無しで使えるようになりますし、なにより、シールドのピンソケットがArduino側と直結しているので、液晶の表示に使っている以外のピンはシールド側から使えると言うのが便利ですね。一度聞けば当たり前ですが、これをはじめに思いついた人は頭いいと思いましたw


まとめ

ということで、今回は液晶ディスプレイのシールド化について書きました。今回の製作は自分で作ろうと思って作ったと言うより、レシピ通りに作ってみたという感じなので、いつもとはちょっと毛色が違うかも知れませんね。

ただ、それでもなかなか便利につかえそうだというのも有りますし、実際に一度シールドを自作したことで、何か作りたくなった時に自作シールドを手早く作れるようになるとも思うので、たまにはこんなのもいいでしょう。

それでは。また!

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