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Linux mintに仮想マシンでWindowsを導入した話

こんにちは!

今回も、引き続きジャンクPCのお話です。メインのOSとしてはLinux mintを入れたという話を前回書きましたが、今回は仮想マシンでそれにWindows 10を入れたという話です。

前回の記事でもちらっと書きましたが、Linuxの欠点として、対応していないソフトウェアが多いという問題があります。世の中の大半のPCはWindowsであり、それに追随するMacOSよりもさらにシェアの低いLinuxのために互換性を持たせてくれているソフトウェアは必ずしも多くありません(ちなみに今話題のZoomは互換性を持たせてくれているので大変ありがたいですw)。そういう意味で、LinuxではなくWindowsが使いたくなる場面はどうしても出てきてしまいます。

そんなときに役に立つのが「仮想マシン」の存在です。正直言って僕自身も具体的な仕組みをすべて理解しているわけではないのですが、要するに一つのPC上で別のPCをシュミレーション的な形で動かせるというものです。物理的には一つのPCしかなくても、複数のPCあるかのように使うことができるという意味で「仮想マシン」と呼ばれているわけですね。

こういった仮想マシンの環境自体はLinuxに限らず、WindowsやMacOSにも提供されているので、工夫しだいでいろいろな使い方ができます。今回のように「Linuxをベースとしつつ、たまにWindowsも使いたい」ときにはもちろん、「Windowsで開発しているMac用ソフトの動作を確認する」とか、「複数のサーバを物理的に一つのPCで管理する」などなど使い方は色々とあるようです。それなりに高スペックなマシンでLinuxを使ってみたいのであれば、まずは仮想マシンで使ってみるのが手軽でオススメです。

とはいっても、基本的にはOSのライセンスは自分で手に入れなければならないので、WindowsやMacが無料で使えるわけではありません。まあ、当たり前ですね。今回に関して言えば、購入時にWindows 7のプロダクトキーがついており、すでに一度10へのアップグレードも行っているということだったので、そのプロダクトキーを使えば問題ありません。基本的にこの手のPCのOSプロダクトキーはPC自体に紐付いているので、それがHDDに直接書き込まれているか仮想マシンであるかは問わないはずです(実際、認証も特に問題なく通りました)。

仮想マシンの運用に使ったのは「VirtualBox」という有名なソフトウェア。仮想マシンのプラットフォームとしては、こちらの「VirtualBox」以外にも「VM ware」というものもあるようですが、特に違いはよくわからないので、Linux mintのデフォルトのソフトウェアパッケージに入っていた「VirtualBox」を使うことにしました。この「VirtualBox」は有名な「Oracle」という会社がリリースしているもので、Linux自体と同様にオープンソースらしいです。

ということで早速VirtualBoxを使ってWindows 10を使いたいところですが、色々と事前に準備することがあります。というか、この記事自体が準備手順を忘れないための備忘録的な意味合いが強いですw Linuxを使っていると色々と詰むことが多く、その都度あれこれと調べたり、試行錯誤しながら使っていくわけなので、抑えておくべきポイントはしっかりと記録しておきたいのです。

まずはWindows 10のインストールメディアの作成。これはLinux mintのイントールメディアと同じタイミングでネットカフェのWindowsマシンを使って行いました(どうせあとで必要になるであろうことは想像できていたので)。基本的にはMicrosoftのホームページに行ってISOファイルをダウンロードし、それをDVDやUSBに書き込めばOK。このISOファイルが結構重く、5GBほどあるので今回はUSBを使うことにしました(これだけ大きいと通信料制限がある人は注意が必要です)。

それと並行してVirtualboxのインストールも実施。こちらは標準のソフトウェアセンターにあるので、GUIを使ってインストールしました。

インストールメディアとしてDVDを使うときは比較的シンプルだと思いますが、USBを使う場合はちょっとひと工夫必要です。VIrtualBox側がUSBからの直接起動をサポートしていないので、起動USBをポイントする.vmdkファイルを作らなければならないらしい。また、そのUSBを使うためにいろいろと権限の設定が必要なので、このあたりからLinux特有の難しさが出てくる感じです。幸い、(英語ですが)ネット上にそのあたりの情報はまとまっていたので、それを参照しながら設定できました。

まずは、使用しているLinuxのユーザーがUSBに自由にアクセスできるようにユーザーをdiskグループに追加

$ sudo gpasswd -a {USER} disk

{USER}の部分は実際のユーザー名が入ります。

そして、同様にvboxusersというグループにユーザーを追加する必要があるらしいので、それも下記コマンドにて実施。

$ sudo gpasswd -a {USER} vboxusers

ここまでできたら、利用するUSBのデバイス名をチェックします。やり方は色々とあるとは思いますが、今回はfdiskコマンドを利用。

$ fdisk -l

fdiskコマンドを実行すると、PCに接続されているストレージの一覧が表示されるので、容量等を見ながら当該USBを探します。

ディスク /dev/sdb: 7.2 GiB, 7750287360 バイト, 15137280 セクタ
単位: セクタ (1 * 512 = 512 バイト)
セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト
I/O サイズ (最小 / 推奨): 512 バイト / 512 バイト
ディスクラベルのタイプ: dos
ディスク識別子: 0x8b9f6146

デバイス   起動 開始位置 最後から   セクタ サイズ Id タイプ
/dev/sdb1  *        2048 15136767 15134720   7.2G  6 FAT16

今回は8GBのUSBを使っているので、上記のディスクが該当になります。このあたりは接続されている機器とかによって変わるので、必ずしもこの形になるわけではありません。USBのディスク名称は「/dev/sd_」という形になっていて、今回の場合はディスクの隣に書いてある「/dev/sdb」というのがこのUSBの名前になります。

これが確認できたらvboxmanageというコマンドを使って.vmdkファイルの作成します。

$ sudo vboxmanage internalcommands createrawvmdk -filename ~/usb1.vmdk 
-rawdisk /dev/sdb

このコマンドの最後の「/dev/sdb」の部分に先程確認したディスク名を入れるわけですね。そして、ここまでできたら作成した.vmdkファイルの所有設定を下記のように変更します。

$ sudo chown {USER}:{USER} ~/usb1.vmdk

ここまでで必要な設定はできました。あとはVirtualboxを開いて書かれている指示通りにサクサクすすめていくだけです。

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ハードディスクの設定時に、「すでにある仮想ハードディスクファイルを使用する(U)」を選択して先程作った.vmdkファイルを指定するのを忘れずに。あとの設定は指示に従ってやっていけばそこまで迷うところはないと思います。


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そんなこんなで、無事にVirtualboxでWindowsを起動することができました(この設定を行ったのは4月半ばくらいですが、スクショはつい最近とったものです)。こうやって記事にまとめるとサラッとやっているように見えるかも知れませんが、実際はトライアンドエラーとネット上の情報収集の連続で、この設定をするだけで半日くらいはかかっていますw

実際に仮想マシンでWindows 10を使っていて思ったのは、やはり動作がかなり重いということ。普通に使っているだけでだいぶもっさりした動きで、常用でこれを使うのはちょっときついなぁというレベルです。用途としては、Linuxではできない作業をするための最低限の利用と言う形になるのかなぁという気はしています。少なくとも、頻繁に使うのはちょっとむずかしいですね。

ということで、今回はVirtualboxを使ってLinux上でWindows 10を動かすための設定を行っていきました。次回はこの仮想マシンを使って行った、とあることについて書く予定です。今回の設定は特に意味もなくやったわけではなく、それなりに必要に迫られてのことだったわけです。具体的には次回書くということで。

それでは、また。

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