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【読書会】第33回乱読の読書会(2021年4月)レポート

こんにちは!

4/24(土)の夜に、定例で行なっているオンライン読書会(乱読の読書会)を開催いたしましたので、その内容をレポートしたいと思います!今回からタイトルを「レバレッジリーディング読書会」から「乱読の読書会」に改めての実施です。まあ、内容自体はあまり変わらないのですけどねw

参加者の読んだ本のリストもこのレポートの中で紹介しますので、もしよければご覧ください。


概要

この読書会は知識や知恵を得るための本をよく読んでいる方が集う、ボイスチャット形式のオンライン読書会です。 具体的には月に10冊以上の本を読むというのを一つの目安とし、コンセプトは「多様な本が行き交う場」!

全体の流れとしては、まず順番に自己紹介を行い、その後に読書会のメインイベントとして①月間ベスト本の紹介と、②読んだ本リストを見ながらのQ&A形式のフリートークです。

今回の参加者は、初参加の方を含めた5人。事前に参加者の方から4月に読んだ本のリストを頂き、主催である私がそれを一つの表にまとめて参加者の方々に配布しました。実際の読書会ではそれを見ながらの進行になります。↓が実際に使ったリストです。

個人利用の範囲で閲覧・ダウンロードは自由にしていただいて問題ありませんが、二次使用・無断転載等はご遠慮願います。

【第33回】レバレッジリーディング読書会リスト.xlsx


ベスト本紹介

リスト内の黄色塗りのセルは各参加者の月間ベスト本です。ここでは、それぞれの本について簡単に説明します。


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デジタル資本主義 / 森健、日戸浩之 (東洋経済新報社)

こちらはわたくしKJが紹介させていただいた一冊です。国内の有名コンサルティング会社・野村総研によるテクノロジーや資本主義の現在位置とこれからの行く末を論じていくような一冊。GDPは増えていないのに生活者の豊かさの認識は向上しているという事実を、「消費者余剰」という概念を用いて読み解いていきます。

デジタルテクノロジーが我々に何をもたらしているのか、その技術に支えられた資本主義はどこにむかうのか、そんなことを考えさせられる一冊です。シェアリングエコノミーやAIによる個別最適化など、個別で論じられることは多けれど、それら総合的な視野で見通しているという意味で、なかなか刺激的な本です。


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潜匠 遺体引き上げダイバーの見た光景 / 矢田 海里 (柏書房)

こちらは以前「遊牧民から見た世界史」を紹介いただいた方のベスト本。内容としては、遺体を引き上げることを仕事にしているダイバーの仕事を描くノンフィクションだとのこと。海に飛び込み自殺をする人の遺体や、津波の被害者の方々の引き上げることの過酷さが伝わってくるそうです。

紹介者の方が、普段はなかなかスポットが当たらないけれど、誰かはやらなくてはならない仕事という言い方をしていたのが非常に印象的でした。身体的にも精神的にも想像を絶するストレスのかかる仕事。そんな世の中の一面を垣間見ることが出来るという意味で、非常に気になる本です。


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スマホ脳 / アンデシュ・ハンセン(新潮社)

この本は以前「自分のペースでゆったり学ぶ Excel VBA」を紹介していただいた方のベスト本です。本屋などでもよく平積みされているところを見かけるので、読んだことのある方も多いかもしれません。内容としては、なぜ人々はスマホにそこまで引き込まれてしまうのか、という問いについて解説しているというもの。

どうやら、スマホというものは人間の原始的欲望を喚起するように設計されているようです。広告をみせることや、サービスより長く使わせるための可処分時間の奪い合いのために最適化されたデバイス。スマホに使われるのではなく、うまく使いこなせる立場でありたいものです。


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ジェンダー秩序 / 江原由美子 (勁草書房)

この本は以前「デジタルで読む脳 X 紙の本で読む脳 」を紹介していただいた方のベスト本です。これまではあまりフェミニズムやジェンダー関係について詳細に調べたことがなかったとのことで、新たなジャンル開拓ということで手に取った一冊だったようです。

意識的に男女差別をしている人はあまり多くはないと思いますが、お話を聞いている限りだと無意識だからこその問題は根深いのではないか、そんな気持ちにさせられました。簡単な問題ではないですが、この課題への感度を高くして、しっかりと理解を深めていくことが重要なのかもしれません。


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震災ウラ噺 / 微笑亭さん太 (アドレナライズ

この本は今回初参加の方に紹介していただいたベスト本です。内容としては、関西の阪神・淡路大震災の際に、人々の間でなされていたちょっとした笑い話を集めた本のようです。今まであまり紹介されていないタイプの本なので、なかなか気になりますね!

ともすれば「不謹慎」と言われてしまい、雑誌や新聞ではとりあげられるような内容ではないものの、くすっとさせられるような話もおおいらしく、楽しめそうな一冊だと思いました。なかなか苦しい被災地の中で、こうした笑い話が人々をなぐさめ、生きる希望を与えてくれたり、ささやかでも不安から開放される瞬間を提供できるのかもしれません。


Q&Aタイム

今回もこれまでと同様に、Q&Aタイムとして、リストを見ながら1人1回づつ他の参加者に自由に質問ができるという時間を設けました。この読書会では、話していない人もミュートの必要がなく、どんどんコメントしていい形式にしているので、ひとつの質問から話題が広がることがあってなかなか楽しいですね。


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まず話題になったのが、非常にキャッチーなタイトルの「ほったらかしでも月10万円! ミニサイトをつくって儲ける法」という本について。どうやらお仕事の関係でアフィリエイトについて知るために読んでみたという経緯だったとのこと。タイトルはえらく軽薄に見えますが、内容としてはその現実をきちんと数字を使いながら説明しており、非常にしっかりしているものだとのこと。タイトルだけ見ると絶対に手に取らないタイプの本なので、こういうところで話をきけるのは良いですね。


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また、「ヨガを科学する その効用と危険に迫る科学的アプローチ」という本について。やはりというか、ヨガや瞑想の類はなかなか人気なようで話としてもなかなか盛り上がりました。この本の内容としては、ヨガがアメリカでブームになった経緯から、実際にヨガが人間の肉体にどのような効果がえられるのか、そして、どのような危険が有りうるのかについてまとまっているようです。この本に基づくと、ヨガは代謝を下げる方向に働くため、ダイエットには逆効果だそうです。。。


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そして最後に話題になったのが「ルポ・トランプ王国 もう一つのアメリカを行く」について。こちらの本は以前参加者の方のベスト本として紹介した本ですね。こういう繋がりが出てくるのがこの読書会のなかなかおもしろいところだと思います。2016年の大統領選挙にて、大方の予想に反して当選したトランプ大統領。なぜトランプは大統領になり得たのか、その背景がなんとなく垣間見える一冊です。


まとめ

今回は昨日行ったオンライン読書会のレポートを書きました。今回もいつもどおり幅広に話が展開されて非常に楽しい時間となりました。今後の読書会の予定としては5/8(土)と5/22(土)の20:00~21:30となります。

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それでは、また!

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