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かりそめ金魚
2018年7月7日 08:24
2018年7月10日 08:15
如才さん。正確には如才無いさん。それが名前。敏捷であること、ひとつ。とりわけて、 片目の利くこと。動もすると、やおら前肢を畳む。分けてやれば脂下がる。 それがあなた。自覚とはなんぞや。なおざりでは、塵にも気づかん。 猫か、金魚か。金魚か、猫か。
2018年7月17日 11:31
泥水と夕焼けは似ていた。おしまいの色だ。あとは澄んでゆくばかり。 或日に泥を掻いていた。書くばかりが脳じゃないと、脳は云った。言葉にも濁りがある。それは、脳が創り出した原風景と知る。 皆が原始を魅せてくれた。ありがとう。恩婆の、言葉の意味を夕焼けに暮れながら噛みしめる。この梅酒は、この子たちで終わりなんだわ。ごめんね。そう言って愛しく瓶を撫でたあ
2018年7月2日 17:19
片足の女神、 その頭上に掲げられた水平線では、もとには戻らぬものがentropyと化するのみだった。波打ち際では砂に足をすくわれるように、残る片足がどちらかなどと思考すれば徒爾に終わる。その足が役に立つとも知れぬうちの天秤の威容たるは、逼塞を感じさせないことだけが報われる。