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悩めるDTMerのための「インプット」大全

知識や情報のインプットは効率的に行いたい、きっと誰もがそう思うのではないだろうか?だが、効率的に行なっていると思っている収集も、実は以外なほど非効率に実践している人が少なくない。

情報は活かしてなんぼ、知識は身についてなんぼである。DTMerなら、プラグインや機材のセール情報は見逃せないし、覚えたてのTipsもスキルとして忘れずに身につけておきたい。

この記事では樺沢紫苑 著『学び効率が最大化するインプット大全』を参考に、そんなインプットを最適化する方法をいくつかご紹介したい。


情報と知識のバランス

そもそも皆さんは、情報と知識の違いをご存知だろうか?

情報工学の分野では「DIKWモデル」という分類があり、対象を「知恵」「知識」「情報」「データ」という4つのランクにわけている。普段僕らがメディアや他人からインプットしているのは「知識」または「情報」のどちらかだ。大ざっぱにいうと、本から得られるのは「知識」、PCやスマホから得られるのが「情報」。そして、基本的には不足しがちな「知識」からのインプットを増やし、過剰になりがちな「情報」のインプットを減らす必要がある。「知識」を7割以上にするのが理想だという。

毎日PCやスマホで情報収集することに時間をかけているなら、どのくらいの時間を費やしているかを把握し、一部を読書にあてるなどして「知識」を効果的に増やしていくとよいだろう。そして身につけた「知識」をアウトプットして「知恵」に昇華できれば、その知識はあなたの血肉となる。

情報収集の効率化

とはいえ、「情報」収集にかける時間をゼロにすることはできない。そこで考えるべきは情報収集の効率化だ。以下の3つの方法を実績できれば、かなり効率化されることと思う。

キュレーターのフォロー

ネットにあふれる膨大な量の情報の中で、「情報の真贋」つまり何が正しくて何が間違いなのかを自力で判断するのは簡単ではない。専門外の領域ならなおさらだ。

そこで、信用できるその道の専門家を見つけておき、その人をフォローしておけば、するだけで精度の高い情報を効率的に得ることができる。

そのようなキュレーターを複数見つけてSNSやブログをフォローして、自分に必要な情報だけをタイムライン化した自分新聞を作ろう。

情報の宅配便

ネットサーフィンで気づいたらかなりの時間をムダに消費していた、なんてことは珍しくないのではないだろうか?

ネットサーフィンが問題なのは、情報をすべて自分で取りに行こうとする点にある。しかし情報が宅配便のように自動的に送られてくれば、そちらのほうが時短になることは火を見るより明らかだ。

必要な情報を自動で収集する「情報の宅配便」は以下の3つを活用することで実現可能なので、ぜひ試してみて欲しい。

①タイムラインでの一元化:SNSでフォロー
②Googleアラートの活用:Web上の新着情報をキーワードで自動収集
③RSSフィードの活用:特定のWebページの更新情報を自動収集

DTM的におすすめなのはRSS。セール情報の配信ページを登録しておけば、情報を見逃さずにトラッキングできる。個人的にはFeedlyを使用しているが、他のアプリでもよいだろう。フィードに登録できないときも、以下の方法を使用すれば自分で作成することが可能。

PDF/画像での保存

ネットで見た情報で「これは使えるかも!」と思ったものの、そのまま忘れてしまい困ったことはないだろうか?

そんなときはブックマークしておく人は多いと思うが、実はその方法は効率的ではない。それよりもWebの情報ならすべてPDFで保存し、一元管理してしまおう。そうすれば取りこぼさずに、一箇所で管理できるのでいつでも必要なときに見返せる。スマホなら画像をとっておくのもよい。

PDFや画像を有効活用して、自分だけのネタ帳を一箇所に集中させよう。

記憶術

精緻化

いったん記憶したと思っても、何もしなければ忘れてしまうものだ。そもそも記憶とはどういうプロセスになっているのだろうか。

記憶は「記銘」「保持」「想起」という3つのプロセスで成り立っており、以下の7つの方法によって補助することができる。これらを活用して情報を「精緻化」し、忘れにくくなるような工夫をしよう。

①追記:元の情報にプラスして情報ボリュームを増やす。
②関連付け:他の情報と関連付ける。
③言い換え:他の表現、自分の言葉で置き換え/要約/説明する。
④ストーリー化:語呂合わせ。他人に説明する。
⑤整理、まとめ:図や表、階層化/グループ化して「分ける」。
⑥視覚化(二重符号化):画像写真イラストの活用。いたずら書き。
⑦省察:学んだ内容について自問自答/解析/洞察。「読書感想」も該当。

マンダラチャート

自分の脳内を整理しておくことの重要性は誰もが理解できると思うが、実践している人はそれほど多くないのではないだろうか。

そこで活躍するのが、大谷翔平選手が取り入れたことでも有名な目標達成の手法、脳内図書館とも呼ぶべき「マンダラチャート」だ。興味のある情報を8分野64項目ピックアップするというもので、必要な情報を可視化し、ほしい情報を明確にすることができる。

マンダラチャートのテンプレートはネットを検索すれば出てくるので、ぜひご自身でやってみて欲しい。

なお、マンダラチャートについてはマトリクス分類法などと併せてこちらで詳しく紹介されているので、興味のある方はご一読をオススメしたい。

魔法の数字「3」

覚えたいこと、マスターしたいことはいくつもあるが、脳が一度に処理できる数には限界がある。ではいくつまでなら処理できるのか?

答えは「3」つ。逆に3つに絞り込むことで脳がより集中できるようになり、学びの効率が最大化する。また、3つ理解できたら、さらに次の3つ、などのように枝状に広げていくことも可能だという。

そのため目標設定は最大3つにしておき、それを実行できたら次の3つに進むようにすれば、パンクせずかつ効率的に向上することができる。

まとめ

いかがだっただろうか?インプットとアウトプットの比率は3:7、インプットの中でも情報と知識の比率は3:7以上にしておきたい。限られたインプットの時間を無駄にしないためには、インプットする種類のバランスを意識し、情報収集の効率化を図って、しっかり記憶として定着させることが重要だ。

なお、本記事は樺沢紫苑氏の『学び効率が最大化するインプット大全』を参考にさせていただいた。興味のある方は原著もご一読あれ。


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