定番マスタリングEQ!Plugin Alliance「bx_digital V3」
Plugin Alliance「bx_digital V3」は、MS処理に対応したEQとして人気のプラグイン。
今回はDAW LESSON様によるプラグイン紹介動画の内容を紹介しつつ、プラグインの使いどころについて見ていきたい。
インターフェース
bx_digital V3のインターフェースは以下のような作りになっている。
左はMono成分を調整するMonoセクション、右はStereo成分を調整するStereoセクションに分かれており、中央には動作モードや音量、PANなどをコントロールするコントロールセクションが配置されている。
特徴と主な用途
Mono/Stereoの各セクションは同じ構成で、3段に分かれており、特定の周波数に対してQカーブを指定してブーストしたりカットしたりできる。用途としてはマスタートラックで使用するのが王道だ。
5バンドの周波数帯域でハイとローをカットできる仕様のフィルターになっている。
LF (Low filter): 20 Hz - 2 kHz
LMF (Low Mid filter): 20 Hz - 2 kHz
MF (Mid filter): 20 Hz - 22 kHz
HMF (High Mid filter): 400 Hz - 22 kHz
HF (High filter): 2 kHz - 40 kHz
Auto-Solo機能
コントロールセクションにある「Auto-Solo」がオンになっていると、各つまみをいじったときにその周波数だけが自動的に抜き出されソロ状態で聞くことができる。これが地味に便利。
個別トラックのモノラル化
基本的にはマスタートラックに使用することが多いと思うが、個別のトラックにも使用できる。その場合は「Mono-Maker」を使用したトラックのモノラル化がおすすめだ。中段にあるこのパラメーターを使用すると、特定周波数以下をモノラルにすることができる。
どのような場合に使用するかというと、例えば生ドラムのオーバーヘッドやルームでキックがセンターに定位しておらずズレている場合。そのような場合はモノラル化することで定位のズレを解消し、強制的にまっすぐに(中央に寄せることが)できる。
その他の使い方
動画では詳しく紹介されていないが、bx_digital V3には他にも有益な機能が搭載されている。
Bass Shift、Presence Shift、Dynamic EQ
中段にあるBass ShiftとPresence Shiftは、ローやハイに対してブーストとアッテネートを一度に行うことができる。周波数は固定されているものの、Pulteq EQ的な挙動を手軽に実現できるのが魅力だ。また、必要に応じてDynamic EQを使用するのも良いだろう。
Stereo Width
上段のコントロールセクションの右上ではステレオ幅を調整することもできるので、ちょっとした調整にはもってこいだ。
まとめ
楽曲のマスタリングに実際に使用してみたが、まさに「かゆいところに手が届く」使い勝手の良いマスタリングEQという印象だ。トラックのモノラル化にも活用できるとのことなので、必要に応じて個別のトラックにも使用していきたい。
マスタリングEQを試してみたい人、今使っているものに満足がいっていない人には、ぜひ一度試してほしいお勧めのプラグインである。
参照元はこちら:
【今週のプラグイン】Plugin Alliance / bx_digital V3 抜群に使いやすいMS対応マスタリングEQ
BY:DAW LESSON様