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手紙

少年が海に流した瓶詰めの手紙。
夢で出会った少女に届けようとした恋文。
中身は浜辺で遊んだ記憶。
少年が手紙の事を忘れた時、それは沈んでいく。
言葉は意味を失い色彩を離れ海底に辿り着く。
始まることもなく終わることもない。
その瞬間が持続するだけ。
魚が稀に頭をぶつけて笑う。

僕の言葉が君の人生に入り込んだなら評価してくれ