#0117【不動産投資】不動産投資におけるアセットマネジメント業務

ファンド、REITなど不動産を対象とした資産運用には大きく分けて、物件の建物管理と賃貸管理をするプロパティマネジメント業務(PM業務)、資産運用に関して、不動産の収益性を管理して、打ち手を考えていくアセットマネジメント業務(AM業務)があります。アセットマネジメント業務について説明したいと思います。

【アセットマネジメント業務の内容】
アセットマネジメント業務は、不動産の収益性を高めること、資金の出し手がいる場合は、投資家目線にたって投資家の利益最大化をすることが目的となります。言わば、不動産という資産を会社のように見立てると、収益を上げる工夫をすること、支出を削減する施策をすること、その他にも価値向上のための取り組みが考えられるならば打ち手を考えて実行に移していくことが業務となります。

〈収益性を高める〉
・賃料を上げること。入居者の入れ替え時に募集賃料を上げて客付けをします。
・空室がある場合には、早期に入居者を見つけて稼働率を上げます。
・他に収入源がないか探して収入源を増やします。携帯電話の基地局を設置するために屋上を貸し出す、自動販売機の設置場所を貸し出す、シェアサイクルの設置場所を貸し出すなどがあります。なお、何度かこのブログの中でも注意喚起していますが、住宅の貸付だけをしているオーナー(ないしマンション管理組合)が収益事業を新たに始めるときは税務申告が必要になる点には留意が必要です。

〈支出を削減する〉
・管理に関するコストを見直します。区分所有マンションであれば建物管理会社がいるので、管理委託契約の内容を見直すとよいと考えます。場合によっては建物管理会社の変更(リプレイス)も視野に検討をすることが必要です。
・設備の維持修繕のための業務にかかる実施コスト、実施回数(定期清掃の回数が建物の維持において必要な回数を実施しているかなど)を見直し不要なコストがあれば削減できないか検討をしてみることです。意外とオーバースペックの過剰な費用を支払っているマンションは多い印象です。

〈資産価値を高める施策の実施〉
・宅配ボックスが未設置のマンションであれば、設置を検討してみる。
・マンションの入居が利用できるインターネット無料設備の導入
・オートロックのないマンションをオートロック化できないか検討してみる。
・エントランスやエレベーターホールなど建物の印象をよくするような箇所のリニューアルを実施する
・耐震補強工事を実施する

【まとめ】
アセットマネジメントの業務はほかにも物件の購入判断や売却タイミングの判断など保有物件の出口戦略を考えること、ファンドやREITなどの場合は、エクイティ出資者へのレポートも業務あります。今回はアセットマネジメント業務について説明しました。最後までお読みいただきありがとうございました。

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