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『雲の糸』稽古場日誌その5

こんばんは。或いははじめまして。
王様企画の海野みくです。
この夏から加入した新参者ですが、生あたたかく見守っていただけますと幸いです。
よろしくお願いします。


今月から土曜日の稽古が始まりました。
昨日の稽古では、立ち稽古を進めつつ、自身の役の深掘りも行いました。

同じシチュエーションでそれぞれの役ならどんな振る舞いをするかを各々で考え、演じてみたのですが、私はまだつかみきれていない感じがします。

月並みな感想ですが、自分の頭の中にあるイメージを演技で表現するというのは、本当に難しいなと思いました。
ただ喜怒哀楽の感情をのせるだけではない。声色、口調、表情、仕草、そういったものを通して役の人物像を伝えることは一筋縄ではいかず、いつも頭を悩ませています。

ですがその分、思い切って変えてみた演技が自分のイメージに近づいたとき、これだ! と嬉しくなります。
パズルのピースが思わぬ所でかちりと嵌ったような気持ちよさ。
演劇をしていて楽しいと感じる瞬間のひとつです。

現状の課題はとにかく、観ている人にきちんと伝わる演技をすること。
そのための引き出しをなんとか増やしていきたいです。


さて。
初回の稽古場日誌にて、芥川の『蜘蛛の糸』への言及がありました。
いいですよね、あれ。けっこう好きです。お釈迦様が悲しそうな顔をするところとか。

私があのお話を読んだのは国語の教科書だったと記憶しています。
授業で扱った人も多いのではないでしょうか。

国語の教科書に載っていたお気に入りの作品は語ればキリがないのですが、稽古が始まってからよく思い返すものがあります。
吉野弘氏の「I was born」。
一般的に正とされる解釈と私の受けた印象はかなり異なるのですが、その差も含めて面白い詩だなと思います。

公演とは直接的な関係がありませんが、お暇でしたら調べてみてください。


気温はまだまだ夏ですが、暦の上ではもう秋と呼ばざるを得ない時期。
ここから忙しくなりますが、精一杯がんばります!

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