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私がタバコを手にしたきっかけ。

最初は単なる憧れだった。

私は昭和生まれです。
父は紙タバコを吸っていました。
昭和生まれで同年代の人は、幼い頃から紙タバコを目にする機会が多かったと思います。

テレビを付ければ、紙タバコを吸いながら談笑する芸能人。
憧れのバンドも紙タバコをガンガン吸っている。
ドラマでも映画でも、紙タバコを吸うシーンは多様されていました。

路上喫煙なんて言葉は存在しないんじゃないかって位、普通に歩きタバコをしているサラリーマンやお姉さま。
子供ながらに、「タバコってかっこいい」とか「タバコって大人っぽい」という謎の思考が私の中に芽生えていました。

中学・高校生になったとき。

中学生になると、学校にいる不良に位置ずけられるグループは紙タバコを隠れて吸っていました。
公園で吸ったり、わざと下校ルートで吸ったり。
今思えば、それは彼らの承認要求だったのかもしれませんね。
「タバコ吸ってるんだぜ?かっこいいだろ?」
「タバコ吸ってるなんて不良だろ?」
そんなことをアピールしていたんだと思います。

芋っ子だった私は、そんな不良グループを見て「かっこいい」と思っていました。
今の若い子には理解できない思考なのかもしれないけど、あの頃の私は確かに「かっこいい」と思っていたんです。
中学になると、ますますタバコに対する憧れのような気持ちが増えていたと思います。

今は「未成年はタバコやお酒は購入できない」システムに整備されていますが、昔は「誰でもタバコやお酒が買えた」時代でした。
親のおつかいで買う子もいれば、不良グループの様に、自分が吸うために購入することもできちゃった時代です。
なんせ、自販機でタバコが売ってたんですから。
お金さえ入れれば誰でも買えました。そんな時代です。

高校生になると、不良に位置ずけられていない子も好奇心でタバコを吸う機会があったかもしれません。
隣のクラスの子がタバコを吸って停学になったり、男子トイレからタバコの匂いがして先生が怒っていたり。

私が通っていた高校は偏差値で言うと「中の上」といったレベルでした。
タバコを吸って停学と聞くと、とんでもない低レベルな学校なんでしょって思うかもしれませんが、そんなことはありません。
それでも、タバコを吸って停学になる子がチラホラいました。
皆、少なからずタバコに憧れを持っていた時代だったんじゃないかと思います。

専門学校に入ったとき。

高校を卒業して専門学校に入ったとき。
ついに私もタバコを吸うことになりました。
きっかけはなんてことはありません。
「友達が吸っててかっこよかったから」
たったこれだけの理由で、その後20年以上も吸い続けることになりました。
いつも4人で仲良くしていたのですが、4人中3人が喫煙者というカオスな状況でした。

画像はイメージです

私が通っていた専門学校は女子が8割を占め、男子は2割程度でした。
当時は18歳だったので、バリバリの未成年です。
しかし、専門学校には「喫煙ルーム」が完備されていて、生徒たちは堂々とそこでタバコを吸っていました。
要するに、先生たちは未成年の生徒がタバコを吸っている事実を黙認していた訳です。

専門学校でできた友人は本当に性格が良くて、不良ではありませんでした。
いたって普通の女の子が休み時間になると喫煙ルームに行ってセブンスターに火をつけて一服するんです。
私は「ついにこの時が来たか!」と思いました。
「ずっと憧れていたタバコをついに手にする時が来た!」
そう確信しました。
その時の気持ちは、なんだか大人になった気がして嬉しかった。
後悔なんて全くないし、罪悪感もありませんでした。

専門学校は実家から離れた場所にあったし、地元の子もいませんでした。
その環境が、タバコを買うことに拍車をかけたのかもしれません。

はじめてのタバコはマイルドセブン。

はじめてタバコを買ったとき、何を買えばいいのかわかりませんでした。
見覚えがあったのはマイルドセブン。
これは父が吸っているタバコです。
私はコンビニでマイルドセブンとライターを買いました。

はじめてのタバコは専門学校の外に設置されている灰皿の前で。
ライターで火を点け、ふかしました。
そう、吸い込む勇気は無かったんですよね。チキンでしたね。
思いっきり吸い込んでむせるわけにはいかないという、謎の見栄も発動していたんでしょうね。
たった数回ふかして、タバコを灰皿に捨てた記憶があります。
もちろん、おいしいなんて思いませんでした。
「まっず…。」
こう思ったんです。
ここで止めれば良かったのに、タバコはカッコいいという思考が脳内を占拠していた私は、「すぐ慣れるだろう」と思い、そのまま吸い続けました。

タバコがステータスの時代

画像はイメージです

今はタバコやアイコスを吸っているとイメージダウンになる事が多いと思います。
喫煙所もどんどん閉鎖され、飲食店では喫煙者だけ隔離されていた時代を経て、今では全席禁煙が当たり前。
路上喫煙防止条例で、歩きタバコなんてもってのほか。
パチンコ屋ですら紙タバコは禁止になっていると聞きます。(アイコスはOKらしいが行かないので不確かです)

しかし、私が20代の頃は、タバコを吸っている男性がかっこよかったんです。
ドラマを見ても喫煙シーンは最高のタイミングでカットインしてきます。
激務のサラリーマンがタバコを吸う姿もカッコいい。
車を運転しながらタバコを吸う人も沢山いました。
まるで、タバコを吸うことは大人のステータスのようになっていました。

専門学校に通っていた時に付き合っていた彼氏も喫煙者でした。
おそらく、私の周りでタバコを吸っていない人の割合は2割程度だったと思います。
喫煙者8割の世界。
令和の今では信じられないモクモクの世界でした。

今となっては全て思い出です。
タバコに対する幼少期からの強い憧れが、タバコを吸うきっかけに繋がっていたんだなと思います。

タバコを吸うきっかけ。皆さんはどんなきっかけでしたか?
そして、その後は禁煙できましたか?



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