見出し画像

ヘルムート・ニュートンと12人の女たち(2020)

画像3

長年にわたって一流ファッション誌で女性を撮り続けた世界的ファッションフォトグラファー、ヘルムート・ニュートンを描いたドキュメンタリー。1920年にドイツで生まれたニュートンは、50年代半ばからヴォーグ誌などのファッション誌にユニークで衝撃的な作品を次々と発表。ワーグナー歌劇に登場する女神のような女性たちや、バロック趣味のインテリアに覆い尽くされた独特の作品世界は、着せ替え人形のようなモードを見慣れていた読者に強烈な印象を与え、賛否両論を巻き起こした。映画ではシャーロット・ランプリングやイザベラ・ロッセリーニといった女優たちをはじめ、米国版ヴォーグ誌の編集長アナ・ウィンター、モデルのクラウディア・シファーらのインタビューを収録。「20世紀を最も騒がせた写真家」とも呼ばれたニュートンの作品世界を、12人の女性たちの視点から捉え直す。 映画.com

好きな写真家のドキュメンタリー映画。

写真が趣味というわけではないのですが、この写真家の写真はとても好きです。

差別的だとか女性蔑視とかとも言われてたりするようですが、私にはそんな風には思えません。

個人的な感覚と感想ですが…

むしろ女性のパワフルさを感じるし、裸であっても何の躊躇いや恥じらいを感じなくて圧倒的な主導権を持った人間の支配的な力強さを感じるくらいです。

画像5

本来、裸って服っていう人間性をはぎ取られて剥き出しにされてる感じがしますが、相手に対して(人間性というと語弊があるかもですが)自信があったり、優位性がある関係だと羞恥心とかって出にくいと思うんですよね。

(癖によっては凄く出るかもですが一般的な感覚では…)不思議とそこに性的な欲求って出にくいと思うんです。

見られているとか、イヤらしい目で見られてるとかどうってことない、関係ない、見たいなら見ればいい、どうせアナタにはそれしかできないのだから! って感じの自信というか、支配感というか。

カッコ良く、強く、知性的。

何となくそんな風に感じる写真が多い気がします。


他にも、もちろん私の感覚的な好みにあっているだけなのでしょうけど、ボンデージや医療器具を使った写真など素晴らしくエレガントでエロティックな写真達も。

そんな写真家のインタビューやモデル達のインタビューはとても興味深かったです。

彼にとっての写真。

その想いもいろんな話から見えてくるようでした。

イタズラっ子のような彼と、その良きパートナーとの対比のようなやり取りも微笑ましくて素敵。


表現したものは受け取る相手次第のとこもあると思うので不快な感じを持つ人もいるだろうけど、私にはヘルムート・ニュートン氏の女性たちはどんなにセクシャルなイメージの構図でも間違いなく主導権を握っていて、Dominantなモノを感じちゃいます。

画像2

ヘルムート・ニュートンを知るきっかけになった本の1ページ。 とっても刺激的でした。

画像3

同じ本の中でジョエル・ピーター・ウィトキンも紹介されていて、こちらもかなり刺激的で、すぐに調べちゃいました。


写真に興味がなくても、ファッションに詳しくなくても、女性達(俳優)のインタビューは面白く観れるんじゃないかなとも思いました。

画像4


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?