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読書編③【モモ】ミヒャエル・エンデ

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時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語 時間に追われ,人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に,風変りな少女モモが時間の真の意味を気づかせます。 岩波書店

とっても楽しかったです! こうゆう本は面白かったというより楽しかったの方がしっくりくる気がします。 もちろん、お話も面白かったです。

作者はミヒャエル・エンデ。

『はてしない物語』の作者さんですね。子供の頃、映画『ネバー・エンディング・ストーリー』が大好きで何度も観てましたし、本も買ってもらって一生懸命読んだ記憶があります。

今も大好きな映画ですし、本棚には『はてしない物語』が並んでます。

なのに『モモ』は知ってはいたけど読んでみることがありませんでした。

でも、読んでみて、だから読んで良かったと思います。

子供の頃に読んでも面白かっただろうと思いますが、大人こそ読まないといけないのかもしれませんね…。

気味悪く現代に似たどこかの街に暗躍する時間貯蓄銀行の外交員たち。(マトリックスのスミスを思い起こします)

時は金なり!

何もかもどんどん便利になって、移動はどんどん速くなって、短い時間で移動できるようになったのに、それでも時間は足りなくなっていく。だからもっと速く、便利に、効率良く。

時間を節約しよう!

(知らない間に自分も時間貯蓄銀行の外交員と契約していたのかもしれない!)

モモは今や大企業となった時間貯蓄銀行と外交員たちに1人で立ち向かうことになります。


その中で出会う謎の人物との会話の中で、 時間についての概念というか、時間とは、ってことに優しい答えを出してくれている気がします。


不思議な感覚で読み終わった後には、穏やかな充実感がありました。

読み終えた一瞬に『モモ』を通して自分の時間が戻ってきたのかもしれない。

そう思えるとても素敵な体験の出来る本だと思います。



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