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”殺陣”の東と西 ~呼称の違い~

みなさんは、”殺陣”という芸能文化を知っていますか?
”殺陣”と書いて「たて」と読みます。

主に芸能界で使われる言葉なので、そういった世界にご縁のない人には読めない漢字だと思います。現に私も、とある舞台挨拶で「”さつじん”を担当したのはこの方です!」と紹介されたこともありますし、特殊な読み方なので読めなくても気にしないでください。

さて、今日これからお話するのは、この”殺陣”に関することです。

”殺陣”は演劇や歌舞伎と密接に関わりのある芸能文化で、その内容は日本人ならではのものとなっています。そして、その日本独特の文化である”殺陣”と同じような芸能文化が海外にも存在していまして、今日からはじまる新シリーズでは、”殺陣”の東と西を書いていこうと思います。

シリーズを通して読んでいただくと、”殺陣”の東と西の

①呼称の違い
②技術の違い
③演出の違い

がわかりますので、ぜひシリーズを通してお読みください。

”殺陣”とは何なのか?

それでは早速、呼称の違いについて話を進めるとしましょう。
まずはじめに、そもそも”殺陣”というものがどういったものなのかをお話します。”殺陣”というのは日本の芸能文化なので、日本語で調べます。

私は「正確な情報でなくてもだいたいのことがわかれば良い」ということであれば、インターネットを使って調べますので、早速検索してみましょう。(ちなみに、正確な情報が知りたい場合には専門書を読んだり、専門家に問い合わます。)

検索トップに表示された情報によると

殺陣(たて)は、演劇・映画・テレビドラマで俳優が格闘シーン時に素手素足もしくは武器を用いた演技。技斗・擬斗・擬闘とも呼称される。殺陣は主に時代劇、技斗は主に現代劇に用いる。

ということです。

これを簡単にいうと”殺陣”というのは「戦いのシーンの演技」のことです。


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