『シャイニング』を完全理解しようとしました
こんばんは。6/29に東京圏でスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』が放送されたのを受けて、金大映画研究会で「『シャイニング』をちゃんと見る会」を開催しました。
『シャイニング』って、ちゃんと見たことないんですよね.....。名作だから一度は見てみようってなるけど、なんとなく雰囲気だけ味わって終わり!みたいな感じで流しちゃいがち。『シャイニング』とはなんなのか、キューブリックは何を表現したかったのか、我々はこの作品に何を見出すことができるのか......。一行は調査のために食糧(とアルコール)を買い込みamazon primeへ向かった。
参加した部員
羊歯(4回生):この会の主催。『シャイニング』をなんとなく見たことがある。
やまい(4回生):部屋を貸してくれた人。『シャイニング』をなんとなく見たことがある。
はいり(3回生):文責。『シャイニング』をなんとなく見たことがある。
Y君(2回生):『シャイニング』を見たことがない。
以下部員の話した内容を抜粋します。
<ジャックが迷路の模型を俯瞰するシーン>
やまい「ここ(迷路の模型を俯瞰するシーン)で主人公(ジャック)がプロットを作っているというか、ここから全部主人公の書いた小説みたいな......」
Y君「なんかここハリーポッターで見たような.....」
はいり「あーあれ、魔法打ち合うシーンでこんな感じの生垣でバトってた気がする」
やまい「『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』ですね」
はいり「で......話をもどすと、ここのシーンで親子が歩いている場面と、模型を俯瞰する主人公がオーバーラップしてるので現実と虚構が入れ替わるみたいな感じですかね。そういわれるとそんな気もする......」
やまい「まあ、これ、「シャイニング 考察」でググったらでてきた説なんだけど(笑)」
映画見てよくわからないとき、ネットの考察に頼りがち
<撮影技法について>
羊歯「またこれ(一点透視)じゃん」
はいり「こいついっつも左右対称だな」
一点透視のは撮り方はキューブリックがよく使う手法というか、荒木先生がファッション誌のポーズをトレースして「ジョジョ立ち」を書くみたいな有名な技法ですね。『シャイニング』では舞台の「オーバールックホテル」の内装が白と赤のような人工的な色で統一されていたり、左右対称なのもあってより人工物っぽいというか無機質な印象があり、血なまぐさいホラー的な部分とのギャップを感じさせるのではないでしょうか。舞台が冬ということもあり、夏休みにバカな大学生が別荘(キレイな湖つき)にいってめちゃくちゃに虐殺されるホラーとは作品の"温度感"が違いますね。ひんやり。
<元祖わからせ?>
グレーディが「言う事を聞かない息子と母親には〈しつけ〉が必要ですな」というシーンにて
やまい「ここ"ガキわからせ"、ね」
なるほど。
<あのシーン>
はいり「(ジャックが斧でドアを壊すシーンをみて)でたわね」
やまい「CR・『シャイニング』だとここで7が揃う」
Y君「このシーンは知ってます!」
はいり「このシーン、ドアの隙間からジャックがはいってくるんだと思ってました。普通にドアノブ開くんだ......」
羊歯「範馬勇次郎かな?」
<時系列のまとめ>
なんだかとりとめのない雑談になってしまいましたが、時系列ぐらいは整理しようということになりました。作品内の時系列は以下の通り。
・1921年に舞踏会があった(写真があっただけで実際にあったのかはわからない)。1921年の写真にはジャック(主人公)とよく似た人物が写っている。この時のオーナーが殺人をした。
・パーティーのあとの時代に、グレーディが双子の娘を斧で殺した。
・グレーディの殺人の後でホテルが普通に営業していたが、大雪のために営業中止。ジャックが一時的にオーナーになる。
・ジャックがホテルの呪い?でグレーディの惨劇を再現することになるが、妻と息子のサバイバルスキルの高さによって逃げられ、迷路に閉じ込められて凍死した。
<まとめ>
いかがでしたか!?
けっこうまじめに観たつもりなのですが、完全理解には程遠い結果になってしまいました。ただ、「一度マジメに観た程度でわかるほど『シャイニング』は甘くないこと」を完全理解したということでここはひとつ......。
映画研究会では毎週図書館での上映会のほかに、なんとなく集まってこんな感じでゆるく映画を観るゲリラ上映会も行っています。昨今の社会情勢の変化によって新歓、毎週のサークル活動の予定はたっていませんが、個別で対応する予定もあるので興味があったらTwitter:@kindaieiken にDM等で声をかけてください。
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