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おねしょがなかなか治らないのですが受診した方が良いですか?

皆様こんにちは。今回のすくナビの担当は、腎臓疾患担当の宮崎紘平です。

今回は“教えて!近大先生~夜尿症編”です。小児科の外来でよくいただくご質問にお答えするシリーズです。

今回のご質問です。

「おねしょがなかなか治らないのですが受診した方が良いですか?」

早速ですが、結論です。

「6歳以上でおねしょがある場合や、昼間におしっこやうんちをもらす場合は受診した方が良い!」

ここからはその結論をもとに、おねしょと夜尿症について対話形式で解説をしたいと思います。

・ママ
 『 5 歳の男の子です。おねしょはなおりますか? 』

・先生
 『 まずはおねしょの原因について知ることが大事です 』
 『 今日はとことんお話ししましょう 』 
 『 ところで、おねしょと夜尿症の違いを知ってますか? 』

・ママ
 『 えっ、一緒じゃないんですか? 』

・先生 
 『 2歳の子のおねしょは夜尿症ではないんです 』
 『 実は、年齢と頻度で区別されているんですよ 』

・ママ
 『 知りませんでした。どのように違うのですか? 』

・先生
 『 乳幼児期の夜尿をおねしょといいます 』
 『 5歳以降で月1回以上のおねしょが3か月以上続くのが夜尿症です
 『 おねしょは、5~6歳の約5人に1人、10歳でも約20人に一人にみられます 』
 『 基本的には小学校入学時期の6歳からが治療対象です 』

・ママ
 『 こどもも気にして困っているので、どんな原因があるか知りたいです 』

・先生
 『 まずは生活習慣を確認します 』
 『 便秘だけが原因のこともあるんですよ 』

・ママ
 『 えっ、そうなんですか 』
 『 うちの子、ずっと便秘ぎみで困っていたんです 』

・先生
 『 便秘があれば、便秘の治療をすることで夜尿症も治ることが多いです』
 『 便秘以外にも、肥満やストレス、塩辛いものや氷をよく食べる事も原因になることがあります』
 『 生活指導や適切な飲水習慣、正しい姿勢、水分や塩分の調整、寝る前に
おしっこをする、氷やカフェイン(緑茶、紅茶)を控えるのは効果的です 』

・ママ
 『 それで治らなかったら、何か検査をした方がいいですか? 』 

・先生
 『 夜尿がうまく治らないときは、何か病気が隠れているときがあります』
 『 尿検査や血液検査、レントゲンや超音波検査をして原因がないか探します 』
 『 特に昼間におしっこやうんちをもらすときは、病気が隠れている可能性が高いので、すぐに受診してください! 』

・ママ
『 とても分かりやすかったです。ありがとうございました。 』


おねしょは自然に治ることも多いですが、病気が隠れていることもあります。

ここで紹介した対策をいろいろ試しても治らないときや昼間の失禁(おもらし)があるときは、必ず受診しましょう。

この様な話を直接聞きたい、またはかかりつけの先生から専門医への受診をすすめられたという方は近畿大学病院小児科を受診してください。
お子さんにも親御さんにも分かりやすく説明させて頂きますので、一緒に治しましょう!

また、このブログを読んだ感想などがあれば、コメントをいただければ「すくナビ」を続けていく上でとても参考になるので、どうぞよろしくお願いします。

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