ポイントカードばかり聞かないでネ
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
過日。僕はドラックストアに入店し、以下の物を購入した。
目薬、歯ブラシ、歯磨き粉、マウスウオッシュ、ドメスト、レモンサワー、グミ、ファブリーズ。
「お会計が2550円でございます。ポイントカードはよろしかったでしょうか?」
「けっこうです」
「あっ…レジ袋はどうしますか?」
「あ、これにいれます」
僕はエコバッグを指さした。
「そうですか。ではポイントカードはどうしますか?」
「先ほど申し上げた通り、けっこうです」
僕は軽い頭痛に襲われながら、エコバッグに品々を入れた。そして僕は誓いました。二度とこの店舗には行かないと。
次いでお腹が減ったので、うどん店に入店。
僕はざるうどんの大盛りを注文。この店は注文した品をトレイに乗せて前払い式になっているのだ。
前のお客さんの会計が終わったので、僕はトレイを持ってレジ前に立ちました。
「現金払いで、ポイントカードはありません」
僕は先手を打ちました。
「そうですか。お会計が880円です。ポイントカードは大丈夫でしょうか?」
噓でしょ? マヂで? 若人の店員さんよ、あなたは一体全体何を聞いていたの? 何をみていたの?
「………ございません」
僕は絶望のあまり、ざるうどんの上にいつも以上に、無料の天かすと葱を山盛りに乗せた。
そして5分で平らげた。
案の定、僕が店内を後にする際、「ありがとうございます」の声が聞こえなかった。これは残念な店舗の証拠。二度と行きません。
「ちょっと甘い物でも食べよかな?」
珍しくそんなテンションになったので、僕はカフェ店に入店し、ホットコーヒーとチョコレートパフェ的な甘い物を注文した。
結果、とても美味しくて大変満足した。あのドラックストアから発生した頭痛も、もはや気にならなくなっていた。
僕は伝票を持ってレジ台に立った。
「お会計が1380円でございます。当店のポイントカードはお持ちでしょうか?」
案の定、店員さんが聞いてきたので、僕はギアを入れて答えた。
「持っていませんし、作るつもりもありません」
僕はトレイの上に1500円を置いた。
「只今ポイントカードをお作りになられますと、ポイントが3倍になります。どうされますか? お作りになりますか?」
「だから、作りません!」
僕は今日一の大きなため息をついてしまったのです。
いや、分かるよ。店員さんの気持ちもネ。店長や社員からポイントカードを通して売り上げを、常連さんを確保しようという気概はネ、十分に伝わっていますよ。僕だって、食品衛生責任者と防火管理者の資格を取得しているのだから。
つまり、僕ちゃんも飲食店勤務の経験があるってこと。店長を務めた経験があるってこと。
いくら上層部や会社側からポイントカードを沢山作る指令が発動されても、僕ちゃんが店長だったら、お客さんの反応を見ながら対応して下さいって、店員さんたちに言うけどネ。
結局、お店側の都合ばかり優先して、お客さん側の都合に合わせていないから、だからクレームが発生してしまうのです。このポイントカードの件だって、十分クレームが発生するレベルなのにネ。なので二度と行きません。
一旦、自宅に帰宅した僕は、おでこに冷えピタを貼り、ソファーでくつろいでいました。とんでもない休日になってしまった。どこに行ってもポイントカード、ポイントカード、ポイントカード。
もうサ、勘弁してよネ。
「そうだ、忘れていた。スーツをクリーニングに出さなくては!」
僕はスーツを持って家を出た。
愛車を運転しながら、僕はとある結論に至った。
「いつものクリーニング店に行くのはやめよう。だって必ずポイントカードの有無を聞いてくるのだから。ここはサ、個人店のクリーニング店に行ってみよう。さすればポイントカードの件もないだろうし、仕上がりも早いに相違ない。nice選択ですよネ」
5分後、クリーニング店に到着。
「ほらね、車だって1台も停まっていないじゃないか。うれぴー」
僕は店内に入店した。
奥の部屋から60代と思われる女性が登場した。
「初めての方かしら?」
ぶっきらぼうに聞いてくる女性。
「そうですけど」
「それなら、こちらに書いて頂戴。分かる字で書いてね」
女性が水色の紙と鉛筆を僕の前に置いた。僕はめまいがしてきた。これはポイントカードの件より酷い。昭和のやり方ではないか………。
僕はしばし沈思黙考をすると、口を開けた。
「す、すみません。急ぎの用事ができたので帰ります」
すると女性が残念そうな表情を浮かべた。
「あらやだ。ぢゃあ、その用紙持って帰っていいから。それに記入すればポイントが2倍もつくのョ。凄いでしょ」
女性が不敵な笑みを浮かべた。
僕は大急ぎで愛車に乗った。
そして僕の感情が爆発した。
「もういい。誰か、この世からポイントカードを無くしてくれ!」
気づけば二度と行かないお店ばかりが増えてしまい、僕は10キロ先のクリーニング店を目指す事になったのであります。
うくくッ。
【了】
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