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天麩羅の写真を撮り忘れる

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

過日。知人たちの会話を何気なく聞いていた。
「やっぱ筋肉の味方はササミだネ」
なんて自慢気に言った筋肉君は、ポパイみたいに両腕の筋肉を披露した。

そこで僕は「ははーん」って思った。筋肉君の筋肉なんて、僕は全く興味が無い。ってか、そんなに筋肉をつけてどうすんの? このままじゃ関節に負荷がかかって、ポキッて折れちゃうョって思ったけど、言わなかった。

だってそこまで仲良くないし、単なる知人だもん。自分が努力してその成果を披露している際に、水を差されたら嫌でしょ? まあ僕ちゃんクラスになるとそのあたりの分別ができるようになるのです。ひっひっひっ。

話しがズレました。筋肉君が言った、「ササミ」に僕の心が動いたのです。
時刻は16時30分。そう、今夜のルービーのアテは『ササミの天麩羅』にしようと思ったのですョ。

みんなが話している最中にも関わらず、僕は会話に紛れ込んだ。

「あ、ちょっといいですか。あの、ボチボチ自分は撤収します。また近い将来お会いしましょう。それでは、ゴメンクダサイ」

後ろ髪を引かれるとまでは行かなかったけど、知人たちはこの時間に僕が去ることが予想できなかったようだ。御免チャイ。

ってな訳で、僕は愛車に乗ってスーパーマーケットに赴き、買い物を済ませてから帰宅した。

シャワーを浴びたあとで、僕は冷蔵庫に入れておいたササミを取り出した。包丁を使用し適当な大きさにササミを切り分けた。ほいでボールに天ぷら粉と水を入れてかき混ぜます。尻の肉を左右に振りながら、どんどんかき混ぜていきます。

そこに切ったササミを漬けます。

「嗚呼…油の段取りが先じゃんかョ。ったく、頓馬な自分に嫌気が差すョ」

って不貞腐れながら、僕はフライパンにある程度の油を投入。180度になるまで、その場でスクワットをしたり、尻を突き出してそのまま後ろ歩きをして自分を追い込んだ。

「あっ、そうだ、京都に行こう。じゃなくて、そうだ、オクラとナスも天婦羅にしょう」

思い立ったら即行動。
冷蔵庫からオクラを取り出すと、先端と根元を包丁でズバンと切り落としてからボールの中に投入した。ナスはヘタ部分を包丁でズバンと切り落とし、細長く切り分けてからボールの中に投入した。

漬けます。漬けます。どんどん漬けます。

「バチバチバチ」

「おっ………準備万端ってか、油ちゃんョ」

僕はまずササミから投入した。焦げないように適度にひっくり返します。

「熱ッ。油野郎、熱いじゃねえーか。勝手に飛ぶな!」

僕は油にあくたえをつきました。お恥ずかしい限りではございますが、こっちが何もしていないのに、油が勝手に飛ぶと腹立ちません? それが腕に飛んできたのだから始末に負えません。

5分後、カラッと揚がったササミを取り出し、皿の上に敷いたキッチンペーパーの上に置いていきます。

黄金色になったササミ。美味しそうです。

次いでオクラとナスを揚げていきます。

「だからョ、勝手に飛ぶなって! 熱いんだョ。この馬鹿」

オクラを洗ったあと、しっかり水気を取らなかったのが原因でしょう。油が怒り心頭となり、物凄い勢いでフライパンから飛んで行きます………。

「分かった。悪かったョ。もう十分だろ。静まってくれ」

僕の願いが通じたのか、油が大人しくなったので僕はその間に、オクラとナスを取り出すことに成功しました。


天婦羅を盛り付けると、テーブルの上に置きました。これだけでは栄養が偏るってことで、キャベツの千切りとキムチを小皿に盛りました。あとはベビーチーズも忘れずに2個用意しました。

それでは喫食。
「いただきまあすぅ」

まずはササミの天麩羅。サクサクのホクホクで美味しいです。ちゃんと中まで火が通っており、安心安全を確認。やっぱ塩で食べるのが美味しいですネ。淡白な味のササミを活かすには、やはり天麩羅ですよネ。

次いでオクラも完璧な揚げ具合で、オクラのネバネバを感じながらグイグイ食べていきます。

「待たせたネ。勿論、君も一緒だョ」

グラスに注がれたルービーに話しかける、アル中寸前のkindle作家。グラスを手に持つと、一気に飲み干してしまいました。

「嗚呼…僕は幸せだ。かの大御所俳優がそんなセリフをよんだ歌があったけど、僕はいま彼以上に幸せだと思うのです。アーメン!」


そのまま僕は晩酌を楽しんだあとで、気づいたのです。

「あわわわわわわッ………写メ撮ったヶ? 撮ったよナ? あれっ………記憶にないゾ」

僕は大急ぎでスマートフォンをタップ。解除番号を2回間違える失態を犯したあとで、僕はフォト画面をタッチしました。

「撮ってないじゃんかョ。ったく、もういいョ。これ以上飲み食いしたら肥えること必至だけど、もうよかョ。ルービーを飲みながら、シュークリームを食べるから。もう知らないからネ」

泥酔して逆ギレ状態の僕は、そのままの勢いで冷蔵庫に向かいました。

その時、僕の足裏に違和感を覚えました。

「嗚呼…なんてこった。油ちゃんが至る所に飛んでいるじゃないか。すでに僕の足の裏はデロデロだョ。掃除しよう」

瞬時に冷静さを取り戻した僕は、19時30分というゴールデン時間にも関わらず、メタボ腹を揺らしながら、尻を突き出しながらフローリングを掃除し、洗い物を済ませたのでありました。

だけどそのあとで、僕はルービーとシュークリームをちゃんと頂きました。

だってフローリング清掃と洗い物で、カロリーを消費したからネ。

やったね。うれぴー。


ってな訳で、今回はお写真がございません。


また次のエッセイでお会いしましょう。


うくくッ。




【了】




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