検診前に神社へ寄った時の出来事
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
過日。健康診断を受診する病院に愛車で向かっている道中だった。
「そうだ、京都にいこう………じゃなくて、そうだ、手を合わせてからいこう」
ってな訳で、とある神社の駐車場に車を停めた。外は快晴で無風。とても温かい。平日のお昼なので参拝客も少ない。
運転席から降りると、前方に若い女性が一人喋りながら歩いていた。しかも紺色のジーパンのサイズが小さいのか、それとも単に彼女の尻がデカいのか、今にもジーパンがはち切れそうだ。
きっと今流行りのユーチューバーだろう。あとで映ったろか知らん!
鳥居の前で一礼をすると、僕は極力端っこを歩いて行く。一方でユーチューバーは堂々と真ん中を闊歩している。自分が神様だと勘違いしているのだろうか。マジでガチで阿保丸出しですネ。ひっひっひっ。
お手てとお口を清めたあと、僕はユーチューバーを抜いて先に参拝場に到着した。
一礼をしたあと、僕は5円玉2枚と、50円玉1枚を賽銭箱に投入した。たまたま財布に入っていたからという理由と、なぜか穴が開いている硬貨の方がご利益があるような気がしたのです。
「からんカランからん………」
鈴緒を鳴らした後で、二礼二拍手を行った。そして手を合わせて祈ります。
「マヂでこの神社は由緒ある………」
人が祈っているというのに、尻デカユーチューバーの言葉が僕の耳に届いた。その結果、僕は集中してお祈りができない。全く、誰もいない時に撮影しろよ。蛸!
「今日は大安吉日。宝くじを買わなきゃ。ウフフッ…だからその前にこの神社に来たのョ。凄いでしょ?」
なるほど………この神社は『お金』にゆかりがあるのだと初めて知った。2回も拝みに来て知らなかった。申し訳ございません。面目ない。ってか、何でそんな大事なことを尻デカユーチューバーから聞かされないとならないんだ。
全く、世も末ですョ。罰でも当たらないかな?
最後に一礼をした僕は、移動を開始した。すると右側にとてもきれいな紅葉が見えた。
「嗚呼…これはとてもきれいだ」
今年、ガチで見る紅葉。とても美しい。足元にも黄色の絨毯が敷かれている。これは予想外のご褒美となった。ありがとう神様。
黄色い絨毯の上を歩いて行く………。
すると、またご褒美が待っていた。
「嗚呼…ここにも紅葉があったのか。わーい。わーい」
「今すぐレジャーシートを敷いて、3段重ねの重箱をOpenして、日本酒で一杯やりたい。だけど僕はこれから腐れ健康診断に行かなくてはならない。運命は時に残酷だ。アーメン!」
僕は後ろ髪を引かれる思いで愛車に乗った。
エンジンをかけて出発。
鳥居の前で停車し、もう一度神社を見た。
その時、尻デカユーチューバーが段差に躓いた。そのまま前方に倒れていく尻デカユーチューバー………すると持っていたスマホが空中に舞った………尻デカユーチューバーが四つん這いの姿勢になった。そしてスマホがコンクリートの上に着地した。
僕はマジで、ガチで、初めて人様が罰に当たった瞬間を見たのでした。
【了】
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