これは吉報なのか…【続編】
おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
過日。エアコンディショナーが壊れました。
よってこれは吉兆であると宣言した僕ちゃん。
これはその記事の続編である。
まだお読みでない方は、下記よりどうぞ!
翌日。早速業者がやってきた。
久しぶりに鳴いたインターフォン。さぞ嬉しかったに相違ない。
「どうも。エアコン修理のお客さんだね」
「はあ…」
ハイエースの運転席から降りてきた業者。きっと彼が親方なのだろう。
親方は赤色のベースボールキャップを被り、大きなメタボ腹を揺らしながらバックドアを開けた。
どうして昔の業者さんて、こぞってタメ口なんだろうと思う。どんな教育を受けて育ってきたのか、本当に取材したいくらい。
その典型なのが、漁師さんだ。漁師さんで敬語を使っている人を、僕は今日まで見た事が無い。だってテレビに出演している漁師さんだって、ずっとタメ口でしょ?
まあ見ている側はそれで良いのかも知れないけど、お金を支払う側からしたら、ちょっとタメ口は勘弁して欲しい。
「面倒くせえから、新品と交換しちゃうからョ」
親方がニヒルな笑みを浮かべながら言った。ちょっと、キショイかな?
「大丈夫。代金はオーナーからもらうから安心しな」
親方はそう言うと、もう一人の若い作業員に指示を出し始めた。
2人をリビングにお通しすると、若い作業員が、室外機を外し始めた。
「これ借りるよ」
なんと親方は、リビングの椅子に座り出したではないか。
なんたる傲慢な親方なのだろうか。
確かに親方の齢は70歳前後。齢のせいか、大きなメタボ腹のせいか、立って作業をすることが困難なのだろう。
親方は新品のエアコンの封を開け始めた。
「違うよ。反対だォ」
親方が若い作業員に指示を出した。
偉そうに上から物を言う、昔ながらの職人に、僕は嫌気がさした。
「あの…どれくらいで終わります?」
僕の問いに、親方が変な咳をした。
「こぅ…ふぉん。1時間半だな」
親方はそう言うと、早くも首が上下に動き出した。
時刻は14時。昼飯を食って血糖値がぐんぐん上昇して眠くなったのであろう。
「分かりました。終わったら呼んでください」
「はいよ。こぅ…ふぉん」
大丈夫かな。結核なのではと心配になったけど、こんな礼儀知らずの親方なんてどうでもいいと瞬時に切り替えた。自分の時間を優先しよう。
リビングから掃除機をかけている音が聞こえてきた。
僕はリビングに行くと、エアコンディショナーが作動していた。
「椅子をどうも。この状態で30分フル稼働させてくれ。お疲れさん」
そう言い残し、親方は満足げに出て行った。
若い作業員が掃除機をかけ終えた。
そういえば、彼とはまだ一言も話していなかった。
僕は冷蔵庫からオロナミンCを取り出し、彼に渡した。
「Oh…ありがとゥ…ございますぅ」
彼は東南アジア系の青年だった。
「ここで飲んでもいいよ」
すると青年は、オロナミンCの蓋を取って飲み始めた。
そう、僕は親方用に缶コーヒーのブラックを用意していたけど、案の定、あのような言動を目の当たりにし、渡すのをやめたのだ。
馬鹿者目がッ。
青年は一気飲みすると、「あ…ありがとうございますッ」と言って、一礼した。
僕はその立ち振る舞いを見て、感激を覚えた。
「早く仕事を覚えて、独立するなり、故郷に帰って錦を上げるのだぞ!」
一人熱くなった僕は、脳内に「はてなマーク」が浮かんでいる青年を玄関まで見送った。
ハイエースの運転席に座ってウトウトしている親方を発見。窓を全開にして右腕を乗せている。
青年が資機材を積み込んでも起きない親方。
最後に青年がハイエースのバックドアを閉めようとしたので、僕は彼に近寄り、「思いっきり閉めてくれ」とジェスチャーを交えながら言った。
するとニヤッとした青年が、両手を使って思いっ切りバックドアを閉めた。
「オウ…終わったのか? こぅ…ふぉん」
また変な咳をした親方は、ゆっくりと、物凄いゆっくりとした運転で帰って行った。
「えっ…これで終いなの?」
「これのどこが吉報やねん!」
ってお叱りの声が聞こえてきた。
確かにこの記事の内容では、エアコンディショナーを取り換えた一部始終に過ぎない。
だけどネ、エアコンディショナーを交換した2日後、なんと僕は今の部署から配属転換となったのです。
それも3月1日。新年度でも10月でもないのにサ。
つまり、エアコンディショナーが壊れたおかげで、僕は前から希望していた部署に移動することが叶ったのであります。
だから僕はいま、震えながらこの記事を書いているのです。
よって、みなさんも電化製品が壊れる、車やバイクが突然故障した場合は、何かが変わる『吉報』であることをどうか念頭に置き、日々精進して頂ければと存じます。
本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。
今宵はお祝いということで、金目鯛と赤飯を頂こうと思います☆彡
【了】
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