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しつこい人

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

先日、僕は赤っ恥をかいた。
「そうか、来週は体育の日で休みじゃん。やったね。うれぴー」
僕はそう言うと、その場でタップダンス的なことをして、躓いた。

「うふふッ…TAKAYUKIさんて、天然なのからしら。今はスポーツの日って呼んでいますのョ。おほほほほっ」

な、なんだって? スポーツの日だとぅ? そうか…間違えた。

てっきり彼女が笑った理由が、僕のタップダンス的な事が失敗して躓いたからだと思った。だけど現実は違ったのです。

彼女は口元に手を当てながら、まだ笑っている。

僕らはお店に入ると、ソファー席に座った。
「おほほほほほっ」
まだ笑っている彼女。

僕はだんだん腹が立ってきた。

店員さんがお冷とおしぼりを持ってきてくれたので、僕はモーニングを2つ頼んだ。
「コーヒーはどうする?」
僕の問いかけに対して、彼女は「おほほほっ…ブラックで。おほほほほほっ」と言った。

ずっと笑い続けている彼女。

僕はお冷を一口飲んでから言った。
「嗚呼…そうそう、さっきの話の続きだけどネ、僕はあえてスポーツの日を和訳して、体育の日って言ったんですワ。ひっひっひっ」

僕は彼女に仕返しの意味も込めて、わざと皮肉って笑ってみた。

だけど彼女は動じなかった。
「私だって分かりますわョ。同じ昭和生まれでございますから。でもTAKAYUKIさん、体育の日っておっしゃるのはちょっと………おほほほほっ」

彼女は笑いながら首を垂れた。

僕はイラっとした。そしてこう思った。

この子は、『阿保』なのかな?

モーニングが到着した。僕はトーストを半分食べると、ゆで卵の殻をむいて丸ごと口に放り込んだ。お皿に気持ちばかり乗っている野菜を一気に食べ終えると、残った半分サイズのトーストを口に放り込んで完食。

あとは熱々のコーヒーを、一気に飲み干した。

彼女はと言うと、呆気にとられまだトーストをひとかじりしかしていない。

「嗚呼…思い出した。このあと、僕はちょいと会社に用事があったんだ。ヨシ、ここでお別れにしよう」

すると、僕を蔑んだあの笑いから一転、彼女の目が『うるうる』している。

「そんなこと聞いてませんワ。だってまだ朝の8時ですョ」

必死に抵抗してくる彼女。それはそうだ。入店しておよそ8分で帰ると言われたのだから。それは当然だよネ。

だけどもういい。朝から気分が悪い。僕は気分を害してしまったのだ。
間違えて体育の日と言っただけで、ずっと嘲笑される始末。しかも『おほほほほほほっ』って、いつの時代の笑い方なんだョ。絶対、安土桃山時代とかだろう。


僕は子供の頃から、「しつこい人」が大っ嫌いなのです!!!

「ごめんごめん。昨日LINEで言ったつもりだったんだけど………。また今度ゆっくりと、チンラでもディナーでも食べよう。ご苦労さん!」

僕は伝票を持ってレジに向かうと、ササッと会計を済ませた。

僕はお店を出ると、早歩きで愛車に乗った。

時刻は8時11分。快晴で気温19度。お出かけにはベストコンディションです。

「さあ、とりあえずドライブをしよう。レッツ・ゴー!」


アクセルを踏んで、ぐんぐん加速していきます。

しつこい人とは、距離を置く事をおすすめします☆彡




【了】






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