WBC日本チームに アドラー心理学あり

 チームチームスポーツの世界で、多数の大型補強やスター選手の加入によって好成績が期待されたのに、思うように結果が出ないことがよくあります。
 
 原因は多々ありますが「チームの一体感の欠如」が要因の一つではないかと思われます。「喧嘩するほど仲がいい」と言われます。本音をぶつけてこそ生まれる成長があります。しかし、「初めまして感」が続き、表面的に良好な人間関係を保つために、いつまでも互いに遠慮、忖度する状況が続けば、刻々と変わる問題場面、ここぞという劣勢場面でうまく対応できません。あるいは、チームの中での居場所、自分は必要とされているという実感が得られないままプレーをすれば、思うように力が発揮できないことはは容易に想像がつきます
 
 たぶん、学校のクラスでも同じではないでしょうか。

 何か困った時に「この解き方を教えて」「いいよ」と素直に聞きあえる関係、友達の意見を聞いて「あっ、そういう考えもあるのか!」と友達から学び、自分の考えを深めていける関係、言い換えると「協力原理」がはたらいているクラスの方が、周りの子に勝つため、優位に立つためにと、学級内で孤立した状況の子が増える「競争原理」のクラスより、成績が上がります
 
 現在の先生に授業力と合わせて、学級経営力が求められてる所以だと思います(忙しさでそれどころではないかもしれませんが・・・)。

 子供達は対人関係の中で成長します。自分には価値があると思える自尊感情やありのままの自分を認める感覚である自己受容は、精神的健康の最大の条件であるとアドラー心理学では考えます。しかし、他者と比較して、自分はダメだと思い込んだり、自分はクラスのみんなに嫌われているんじゃないかと疑心暗鬼になっていたりしては、一緒に課題を克服していこうという意欲も力もわいてきません。人が自信をもって成長していくには、自己受容と他者からの承認が不可欠です。

 チームの一体感、協力原理、互いのリスペクトが結果として目に見えた形で発揮されたのが、WBCの日本チームでもあったと感じます。

 あの歓喜の日々から2か月を過ぎて、しみじみ思います。

皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです


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