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ニキビとの仁義なき戦い

ニキビ。それは思春期に突如として現れる手強い敵。
悩まされた人は多いだろう。私も散々悩まされてきた。
10年以上にもわたる、あやつとの戦いの一部始終について書こうと思う。

ニキビらしきものが現れ始めたのは、小学校5年生の頃。
額に小さなぶつぶつができるようになった。
初めは特に気にしていなかったが、クラスの発育のいい子たちにも同じような症状が出ていたため、「これは成長している証拠だ」とポジティブに捉えるようになった。
小柄な自分が、成長の早いグループに初めて仲間入りできて、誇らしいくらいだった。


中学生になると、ニキビは本格的な活動を開始した。
ぶつぶつは大きくなり、常に額を覆っている状態。頬にも領域を拡大し、とうとう髪で隠すことができなくなった。

ニキビの少ない同級生を見ると、「なんでこんなに個人差があるんだろう」と不公平に感じた。
この頃には、ニキビは完全にネガティブな存在に変わっていた。


高校生になってもニキビの勢いは増すばかりで、一向に衰える気配がなかった。
あるのが当たり前で、自分ではどうすることもできないと半ば諦めていた。
当時の写真を見ると、自覚していたよりもひどく荒れており、今でも胸が苦しくなる。


大学生になり、化粧をするようになって、「このままの肌ではまずい」と本気で思うようになった。

そして、ついに改善するために立ち上がった。

ニキビに効くとされる、有名どころの商品は一通り試してみた。
おそらく誰もが一度は耳にしたことがあるメーカーのものをはじめ、ありとあらゆるものを。何種類試したのか正確には覚えていない。

しかし、やたら肌が乾燥するなど弊害があり、使い続けることはできなかった。
そして、どれを使っても、肝心の効果はまったく感じられなかった。
皮膚科にも通ったものの、根本的には改善せず。
鏡を見るのもストレスで、肌がきれいな人を見かけるたびに心が荒んだ。
人の目を気にするようになり、外出をするのもつらく感じるようになっていった。


「私は一生、汚い肌なのかもしれない」

何度そう思ったことか。

何をしてもダメ。お金も随分費やした。
お金も時間も無駄にするばかりで、何も成果が得られない。むなしくなった。

「もう抵抗するのはやめようかな」と弱気になったとき、ふと気づいた。

「そういえば、外側からのケアしかしていないな。体の内側からケアしたら変わるかも?」

諦めが悪い私は、体の内側からのケアに希望を見出した。

ニキビができるのは、そもそも体質に問題があるからなのでは。
そう考え、体の内側からきれいにしてくれるものを探し始めた。

その結果、体と肌の調子を整えてくれるというサプリメントを見つけた。
正直そこまで期待はしていなかったものの、「これで効果が出なかったら潔く諦めよう」とこのサプリに懸けてみることにした。
たとえ肌に効果がなくても、体には良さそうなので、摂取が無駄になることはないだろうと考えた。

サプリを飲み始めて3日ほど経った頃。
肌が潤ってきたように感じた。
ただの思い過ごしだと、期待しすぎないようにしていたが、みるみる肌の調子は良くなっていった。

そして、ついにニキビが消え始めた!

信じられなかった。
何を試しても効かなかった、あのしぶといニキビが。

飲み続けるうちに、とうとう顔からニキビが消え、新たにできることもなくなった。
やっと、ニキビに打ち勝つことができたのである。

それから1年ほど飲み続けた。
肌がきれいになってうれしい反面、今度は別の不安が浮上してきた。

それは、このサプリをやめたら、またニキビが再発するのではないかということ。

ずっと飲み続けないといけないかもしれない。
しかし、それなりに費用がかかるため、これからもずっとというのは厳しい。やめるかどうか、かなり悩んだ。
次第に飲む頻度を減らしていき、「もう飲まなくても大丈夫かもしれない」と思えるようになって初めて、やめる決断をした。結構な勇気がいった。


幸い、サプリをやめてもニキビが再発することはなく、現在に至る。

肌質がよくなったのか、今では美肌だと褒められるほどに。
あんなにニキビに悩んでいたことが嘘のよう。
商品名は控えるが、このサプリには心から感謝している。人生を救ってもらったといっても過言ではない。まさに救世主だった。ニキビに悩んでいる人がいたら、ぜひ勧めたい。

肌にコンプレックスを感じていた自分が、自らの肌を誇れる日が来るなんて想像もしなかった。

自分に自信を持てると、毎日が楽しくなる。
楽しく生きるためには自信が不可欠だ。

しかし、自信というものはなかなか手に入らないわりに、失うのは簡単だ。一瞬で吹き飛んでしまうこともある。
それだけ貴重で繊細なものとも言える。

いきなり大きな自信を手にすることは難しいので、小さな自信をいくつか持っておき、それらを大切に育てていくといいかもしれない。

自分が誇れること、何があるかな。
一つでも増やしていけたらいいな。

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