邪馬台国は見つかっていた【12】百里は何kmかに取り組む
レン:
あの、全て解決したような雰囲気になっていますけど、邪馬台国が「会稽東冶の東」なら、結局「南方海上の邪馬台国」になりませんか?
ゆい:
そうね。これじゃあ琉球説が正しいことになっちゃう。「萬二千餘里の謎」は解決したけれど今度は「会稽東冶の東」問題が出てきて、まるでもぐらたたきじゃない。
レン:
第2章の「なぜ倭人は邪馬台国まで南に船で30日かかると教えたか」も未解決ですね。
おじ:
うん。帯方郡使がどのような根拠で「会稽東冶の東」と記したのか。なぜ不弥国から邪馬台国まで南に船で30日と書かれたのか。どちらもまだ謎のままだ。この2つを追及すると最終的には邪馬台国の位置に直結するんだ。
ゆい:
じゃあ、さっさと解決しようよ。
おじ:
ところが、そうはいかないんだ。邪馬台国を見つけるためには、邪馬台国までの国々の位置を順番に探さなければならない。
ゆい:
そうなの?
おじ:
うん。倭人伝に登場する国々は距離と方角が記されていて、本来ならこれだけでも位置が把握できるはずだ。けれども、百里とか千里が現代の何キロメートルに当たるのかが解明されず、国々の位置もわからずじまいなんだ。だからまずは、「百里は何kmか」という問題に取り組んでいくよ。
ゆい:
なんだか遠回りね。
おじ:
そんなことはないよ。里数の謎が解ければ邪馬台国にぐっと近づける。目の前の課題を一つずつクリアしていけば、ちゃんとゴールにたどり着くのさ。
レン:
「千里の道も一歩から」ですね。
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