発達障害の私の理解の遅さ、「情報のまとめ上げ困難」について
こんにちは、20代後半で診断を受けたADHDの当事者Aです。
発達障害の「情報のまとめ上げ困難」または「あぶり出し型脳」について
https://hyogokurumi.hatenablog.com/entry/2017/04/14/195400
この感覚は私にも今までの人生で大いに心当たりがあった。
1→2→3と実行していく仕事や作業の中で、他人が3(実行)で苦労している間、私は1の「読み取り」の段階でつまづいている。
なぜだかいつも、どちらともとれる事を言われると必ず間違った方に解釈をする。
後から「ああ、そういう意味で言ってたんだ!」仕事でも日常でも頻繁に。
質問がその場で浮かばない。
必ず失敗してから理解するのが当たり前。
そんな状況を何度も仕事で重ね、私は自分まわりくどい理解の仕方は「印象記憶型」と私は名付けていた。
印象に残ってない事は覚えない。
方法とか説明といった、感情を動かさない話は覚えられない脳をしている。
しかし一度か二度失敗して大恥をかいて感情に刻まれた。これでようやく覚えられる。
しかし今思えばこれは間違いだと思う。何かの作業手順について説明されたとする。そもそも私は“話を聞く”という作業と“自分で考える”のを同時にできないのだ。
なぜ脳がフリーズするのか
PCで例えるなら、読み込み中の、マウスカーソルが砂時計の状態で新しいウィンドウなんか開いたらフリーズするあの状態と同じになる。
デスクワークの仕事で、隣に上司が腰掛けて一つ一つ作業手順を教えられた事があるが、何度も同じ説明をさせてしまった。
隣に他人がいようものなら砂時計になる隙が無いから、ただ動作をこなす人形状態になる。
“読み込み中です。お待ち下さい…”と
ポップアップで表示されたら楽なのに。
いっそ紙に書いて首にぶら下げたい。
フローチャート型脳とも私は私はとらえていて、上から下に一つ(並列処理は不可能)のフローチャート形式でしか進まない。
説明をされる
↓
理解したはずなのに手をつけ始めたら最初の部分の記憶が消えた。そもそも何をしようとしていた?(フリーズ)それにしても頭の中から昨日聴いた音楽が流れて止まらない。
↓
質問するべきか?(ここで迷うのが社会人として致命的な欠陥だが、自分が聞き逃した可能性があり、「そもそも聞いていませんでした」とは言いづらいので葛藤する事になる)
↓
しかし、上司が先に前もって何も言わないという事は、わざわざ質問せずとも自己解決できる事なのだろう。(誤った認識)
↓
手を動かし、浮かび上がるのを待つ。
↓
数分から一時間後無駄にした後、ようやく質問して回答を得られる。
終了。
しかし私はこの自分で手を動かして無駄にした時間が無ければ覚えられない気がしてならない。
百週まわりくどい脳
よって、私に最後に残された唯一の物事を理解する方法は、「自分で断片的な記憶を手探りに試行錯誤しながらあらゆる方法で何度も失敗し他人の倍の時間をかけて刻みつける」あぶり出し作業になる。
記憶もふいに突然消える。
公共の場で何か手続きをすれば郵便番号を忘れ、ホテルの受付で私は自分の携帯の電話番号を忘れてしまった。
最後の3桁が思い出せない。どうしても出てこない。いつもと状況が違いすぎるから。せめて受付から離れて3分ほど一人になれたら出てくるのになあ。
(ちなみに、よく何かの書類やアンケートを書く場面は必ず一箇所取り消し線だらけになる。全体より一部に目が行き過ぎて名前より住所を書き始めたり、書く欄を間違えてしてしまう)
不注意とは注意をしないのではなく、
正確には注意が違う方向に強く向かっている状態の事だ。
全体を見れば細部が見えないし、細部を見れば全体が見えない。私には目で意図が読み取れず、耳で意味が聞こえない。視覚にも聴覚にも記憶力にも障害を抱えている。
発達障害とは、多彩な障害だなとつくづく思う。まだ未読だが、改善法についての書籍も購入してみた。
(「あぶりだし型脳」の考察の提唱者である平極ルミ氏の書籍)
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