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疲労困憊、コーラで乾杯

庭の木の剪定をしました。
高枝切りバサミと大バサミかかえて
わたしひとりで。

植木は父の管轄です。
若い頃に植えて、育てて、こだわりの剪定があるそうなので、わたしたちはとくに触ることもありませんでした。気づくと整っているという状態が普通でした。
父の年齢が上がり、剪定の頻度は落ちたように思いましたが、やはり思い入れがあるのか、業者さんにお願いすることもせず、ボチボチと切っては、
「どや、きれいになったやろ。」
と自画自賛し満足気に家へはいっていきます。
片付けまでしないので、切った枝や葉は
後ほどわたしか母が片付けると行った流れです。

ところが最近、ある場所の木が伸び放題で
困った有り様に。
というのも、父と隣のおじさん、
永らく仲良くしていたのに
一昨年前に口喧嘩になったらしく、
わたしが生まれるずっとずっと前からの
長いつきあいが突如途切れてしまったのです。

おかげで家同士の境に行くのが嫌になったのか、
そのあたりの庭木が放置されてしまい、
伸びっぱなしの枝が隣の物置に風でバチバチ当たる高さになってしまっていました。
わたしや母はそれをとても気にしていました。

母と隣のおばさんはなんとか
連絡をとったりすることができるので、
奥さま同士で意思疎通をかわしています。

迷惑かけてるよねぇ?と母はもうすぐ
対処する旨おばさんに伝えたようでしたが、
母がその事の口火を切ると父はまた烈火の如く
怒り始め怒涛の汚い言葉の垂れ流しで、
自分に非はないと言い張るのです。

いや、見て?伸びてるから、枝。
自分ちの木のメンテナンスやん?
なにそんな怒ることあるの?
こっちはすることきちんとして
相手になにも突っ込ませないようにしてないと
またなにかあっても擁護できないよ。

母に暴言を吐くだけ吐いたのに、
何日経っても行動に移さない父にシビレを
きらし、わたしは父の病院の日を見計らって、
ついに剪定を決行したのです。


しかし、甘かった。
鬱蒼とする境目を見て、愕然としました。
小柄なわたしが高枝切りバサミくらいで
届く高さでもなければ、大バサミをもっても
パワー不足は明らかな太枝となってしまっていました。
せめて脚立と電動ハンドソーがあれば
よかったのですが、このアイテムを使うと
父にバレるのです。そう、秘密裏に決行していますので。

ですが出来る限りの力とバランスで
枝が物置に当たっている分だけは
なんとか撤去できました。
これでしばらくは凌げそうです。
途中大きな枝に顔を「めーん!」とやられましたが、剣道部のマネージャーだったことがあるので(注:関係ない)、事なきを得ました。


重いハサミを上に持ち上げ頭上で力を込めて切るというなかなかの重労働を約1時間。
父が病院から戻るまでに切った枝も
あまり行かない裏側の庭に隠蔽し、
運ぶのに約1時間。
ふだん運動の足りていないわたしには
充分すぎる過重労働でした。

疲れるとドカ食いを始めるわたし。
着替えてスッキリした顔で
ポテチぽりぽり!コーラぐびぐび!
最高!!
昔はこれで回復していたんですが、そうはいかない年齢になってきました。
体がギコギコときしむようにしか動けません。
これを書いている今も肩があがりません。
つらい。

父は病院でいくつか指摘を受けて帰ってきました。
だからさ、怒ってばかりで体悪くしないで、
微力かもしれないけど、やるからさ。
あんまりこだわり過ぎないで、
必要なことは話をして、ちゃんと向き合って
いろんなこと、整えていきたいね。
直接言えない。また怒られるから。



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