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初めて公園でセミの孵化を観察した時のこと

 「セミが卵から産まれるところを見てみたい!」と初めて公園でセミの孵化を観察したのは、今から5年前の2018年の梅雨頃。場所は日比谷公園でした。前年にアブラゼミの成虫が産卵しているところを目撃した木の枝と木の看板を観察。6月下旬頃の1回目の観察では木の枝で「孵化したばかりのセミの1齢幼虫を発見した!」と興奮するも、直後の日本セミの会の談話会で、孵化したばかりのセミの1齢幼虫には触覚があると教えてもらい、それがセミではなくダニだったであろうことを知る。

6/20虫眼鏡で観察

この日、前年に産卵を観察した樹木に付いている木でできたネームプレートとは別のネームプレートにセミの産卵痕を新たに発見!孵化した時に脱皮した殻も産卵痕に付いていました。残念ながらこの日は孵化したセミは発見できず。驚きですが、セミは木の看板や木の杭、木の柱などにも産卵します。

セミの産卵した跡(産卵痕)を発見したネームプレート
針のような穴(産卵痕)に付いてる白いのが孵化直後の脱皮した殻

 そして、観測史上最も早く6月中に梅雨明けしたこの年。ラストチャンスと思い7月6日の雨の朝、出勤前に日比谷公園へ。ついに孵化したばかりのセミの赤ちゃん(1齢幼虫)をネームプレートで観察できました!なんと3匹いました。触覚もあったのでセミの1齢幼虫ということで間違いなかったと思います。その大きさなんと2ミリ程。観察をすればいいのに、写真に撮ろうとスマートフォンを向けたら一瞬で3匹同時にいなくなっていました(汗)。そう、セミの赤ちゃんは生まれてすぐに自ら土に向かってダイブするんです。すごいですよね。ダイブした地面には水たまりが…。はたしてこのセミの運命はいかに!?これが、私が初めてセミの孵化を観察した時のことです。

3匹がダイブした後の看板

 セミは種類によって卵から産まれるタイミングが異なります。産卵した年の秋に孵化するのがニイニイゼミやヒグラシ。冬を越して産卵した翌年の梅雨頃に孵化するのがミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、クマゼミなど。セミが孵化するのには雨が必要。水分を卵に補給することで卵が成長し、孵化の瞬間にも雨が必要です。そして、時間帯としては朝が多い印象。

 この時の私は公園でセミの孵化を観察できたのは奇跡!と思っており、すごい瞬間を目撃したと感動していました。あれから早5年。ここ数年の公園でのセミの孵化観察で色々と発見や分かることがありました。それは、これからの記事で少しずつ紹介していけたらと思います。






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