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オルタナティブスクールで彼は何をしているのだろう?第三段

親も活動内容がよくわかっていない
謎のオルタナティブスクールレポート第三段です

4月から長男ににくんが通っているオルタナティブスクールは
いろいろと謎だ。

先生、テスト、宿題なし
子どもが主役というコンセプトで活動している場所なのだが
普通小学校しか知らないワタシからしてみたらワンダーランドに近い。

今回その授業の一旦をのぞかせてもらえることになり
ワクワクする反面、ちょっぴりドキドキしていた。

なぜならににくんの教えてくれる数少ない情報からわかったことは
今回ワタシが参観できる活動の内容は、子供たちがフリーマーケットに店を出すというもので、売り物は自分たちで考えるという。

え!みんな何売るって?

ええーかき氷とか、いろいろ

ににくんは何売るん?

オレはねー自分の描いた絵とか、石とか

え、あのいっつも描いているあの絵?だよね?
で、その、石っていうのは…

ヒスイ海岸でひろってくる

ににくんは去年からヒスイにはまっていて、もう何回もそこへ通いつめて
石を集めていたのだから、きっと今までの戦利品を売るのだろうと思っていたら

いや?あれはオレのお気に入りだから売らないよ

売るのはこれから探すという。いい石はそんなにジャラジャラと見つかるもんじゃないということを誰よりも彼自身が知っていそうなものだが
そこのところ聞いてみたところ

だからきつね石とか、せきえいとか、たくさんあるやつを売る
との答えがかえってきた。
これがドキドキの原因である

かき氷ならともかく
ににくんの絵と海岸の石が果たして売り物になるのだろうか?
いやーそのーレモネードとかのほうがいいじゃない?
とごにょのごにょ口の中でつぶやいてしまったが
彼には聞こえなかったらしく嬉々として石集めに行ってしまった。
そして集めた石をクッキー缶に入れて持っていってしまった。

当日
会場は地の果てかと思うほど遠いところにあり、地を這うようにして進むワタシの軽が月の砂漠をはるばると行くラクダのていでたどり着いたころにはすでに商品が運び込まれていた

女の子たちはビーズで作った指輪やアクセサリーを売っている
携帯ストラップもある

かき氷も本格的なかき氷機が用意されており各種シロップがならんでいる。

その横でににくんのようもわからぬ難解な絵と
海岸で拾った石
一応、ヒスイの粒とメノウもあるけど、他は普通の石
いったい何円で売るつもりだろう

150円!?
150円やと?
普通の石に150円誰が出すねん

てか絵はいくらですか?
100円!?
100円やと?
ににくんの棒人間の戦いの図に誰が100円だすねん

ああ、おうちで
すごい大作だねー!すごい力作だねーっとほめまくっていたのが
いけなかったのだろうか

ドキドキをとおりこしてハラハラしてしまったが
もう走りだしてしまったものはどうにもならず
じゃあ、あとでべちくんと見に来るからーと言い残して
そそくさとその場を離れることにした

その日は日曜日だったのにも関わらず
パパに仕事が入ってしまい、地の果てかと思うほど遠いその会場まで
運搬とべちくんをつれて舞い戻るという往復になってしまった。

ああ、一個も売れなくて激しく落ち込んでいるんじゃないかしら
わが息子

やっぱレモネードを強く押しておくべきだったのかしらワタシ

うじうじと思い悩んでいたけれど軽で二往復もした後は考える元気もなくよれよれと店の前に舞い戻った

い、石売れた?(おそるおそる)

売れたよー10個くらい!
うそや!(失礼)

絵、絵はどう?(おそるおそる)

売れたよー二枚!
うそやろ!(失礼)

どなたか知らぬがキトクな方が買ってくれたのだろう

売り上げは修学旅行の旅費になるという
よかったよかった少しでも貢献できて。


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