常世の国から②
「しんせきのおれい」
ぼくは猫が好きで猫に守られているそうです。
守護霊については先祖が全てついていると言われた事がありました。また別なひとにも社を担いでると、社についてはいずれ話します。
もうひとつは猫神様だそうで、
だから猫にまつわる不思議も多くあります。これはそのひとつです。
道で猫が車にひかれて死んでいることがよくありました。
なんだか変ですが、よくあるというのは、何か起こるとその期間は同じことが続いてパタリとなくなります。まるで流行りか予兆のようです。
始まりは小道で黒猫が車にひかれて死んでいたところからです。
かわいそうにと思って道の端に置いてあげました。手が汚れると一瞬思うのですが、何とかしなければと思った時には、だいたい動いたあとです。
その夜のことです。
窓のところでじっと僕を覗き込んでいる黒猫がいました。
すぐに夢だとわかって、お礼にきたんだなと思いました。
その頃アパートの2階に住んでいた20代のぼくは、朝出かけようとドアを開けると、ドアの前に黒猫がいたのです。
猫は僕の顔を見て一声なくと階段を降りていきました。
これは夢ではありません。
わざわざ2階建てアパートの2階まで鉄でできた外階段を上がって、玄関で待っていた黒猫。
この世に偶然は無い。と考えているので、素直に黒猫の親戚がお礼に来たんだなと思いました。
ひのたろう
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