家業があるということ
実家は曽祖父から3代続く家業があった。
早朝から機械が動きだし家族や従業員が作業を始める。作業場兼住居に暮らしていた私は機械の動く音で目を覚まし、朝食は用意されているものを各自食べ、家族や従業員に見送られながら登校する。人手が足りない時は私も学校に行くまで作業を手伝うことは日常だった。
我が家で生み出されたものはありがたいことにいろいろなところで愛されてきた(と思う)。
2代目の祖母は、はなから孫に家業を継がせるつもりはなかった。時代の流れもあるし、長年使っていた機械を新しく