【短歌日記】やさしい文学フリマに行ってきたんだ
背中から満員電車の蓋をするように乗れちゃう強くもなるよ
短歌は今日のこととは全然関係していません笑!
仕事とは無縁のお出かけでひとりでボーッと駅のホームで待っていた時に、電車にまつわる『自分は強くなったなと思った瞬間』をふと思い出していました。
学生の頃はまだそんなことはできなかったんじゃないかなと思います。側から見て、
『あんなことまでして電車に乗りたくない。恥ずかしくてできない…』
『目立つし、先に乗り込んだ人に迷惑』
と、人から見た自分を意識し過ぎてできませんでした。
しかし、社会に出て、『この電車じゃないと間に合わん!』みたいな事態に遭って、やむなく溢れそうな満員電車に後ろ向きに乗車したことがありました。
案外乗れてビックリしました。
こうして人はおばさんになっていくんだなと確信しました。
おばさん=強いと思っています笑
あまり進んでやることではないですが、それでもまた遅刻を回避するためならできる自分が出来上がりました。
文学フリマ東京
さてさて。文学フリマなるものを知ったのは最近です。俳句に再びハマり始めてしばらくして、投句先でお名前を見かける方々が出店されると知って行こうと決意しました。
学生の頃はコミケ(同人誌即売会)に何度か買い手として行っていたので、今回一般参加は何の抵抗もなく、スムーズに入場できました。
文学フリマの人々①
文学フリマの参加証は手首にテープを巻くものでした!
一枚、細いテープをいただいてすぐにゴミ袋があったので早速付けたかったのですが、片手で装着するのは至難の業で、
『ふぅ〜格闘するか…』
と長期戦を覚悟した刹那に、
「お手伝いしましょうか?」
声をかけてくれた若い紳士がいました。
声の主が男性であることに一瞬、躊躇する私でしたが、返答を待って止まってくれている紳士に『ナンパの類ではなく親切心で申し出てくださったのならこの迷いは申し訳ない』と思い、
「はい、お願いします」
とご協力願いました。
すると、紳士は器用にも私の肌に触れることなくテープを腕にはめてくださいました。
「緩くなってしまったかもしれませんが」
「いえ、ありがとうございました!」
マジで親切心の塊の紳士でした。
文学フリマのスタートとしてとても良い出会いをしました。
文学フリマの人々②
待機列に入ると、2列になるよう誘導されました。私はひとり参加でしたが、コミケ同様一人参加の人も多く、アウェーでも何でもありませんでした。
後ろに学生さんのペアが二組ほど、文学フリマの変遷や文学的な自論などのおしゃべりをしていました。
コミケとはジャンルが違うのにやはり通う人は癖があるなと、入場まで非常に楽しませていただきました。
終章・文学フリマの人々③
幅広い年齢層の方々がいました。中でも、私の前に待っていたマダムは、私の母よりもお年を召しているであろう気品がありました。
そのマダムが、
「ちょっとお手洗いに行ってこようかと思うのだけど」
と後ろの私に、『場所を取っておいてほしい』とお願いされました。
入場時刻の12時まで10分を切っていました。
「◯!◇※〜かしら?」
きっと、『また列に戻って来れるかしら』的なことをおっしゃっていたかと思うのですが、よく聞き取れませんでした。
「はい…多分!」
なぜか安請け合いする私でした。マダムはお花を摘みに列を離脱しました。
少し待つうちに、12時を迎えると、やはり待機列が動き出していき、マダムが知っていた位置とは全然違う入場口付近まで列が移動してしまいました。
『マダム〜…どこ〜マダム〜…』
幸い、トイレは入場口の方にあったらしく、逆流して元の位置に向かおうとするマダムの姿を見つけられました!
「ちょっと、連れ戻してきます!」
私は振り返って、談笑していた後ろの学生ペアに唐突に宣言し、マダムを捕まえることに成功しました。
「ありがとう」
マダムは安心したように笑っていらっしゃいました。
また、学生ペアもマダムと私を快く列に迎え入れてくれました。
文学フリマ、やさしい世界でした。
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