自分の中に毒を持て

 頭が痛くて、だるくてどうしようもなくぼんやりしている。
 だめっぽい。

 岡本太郎「自分の中に毒を持て」
 芸術や生き方の話は好きだが、女性関係の話は嫌いだ。
 女が女を装っているいいところだけを、その間だけ摘み食いしてわかった気になってる男の傲慢だと思う。お前が見てるのは女の命じゃなくて、装いだよ。
 男の描く女性像は何時もなんかキモいなと思ってしまう。それ以外は話も作品もとても面白いと思うのに、女の話だけなんかいつもズレてる。これが男と女の差と言われるとそうなのかもしれないが、なんでわからないのかわからない。だから男と女の話をするのは嫌いだ。女の話をするのは女友達に限るの。
 美しいの話は好きだ。美しいと思うのは、そんなきれいなことじゃなくて、ぶん殴られたみたいな気分になることだ。ぶたれて自然に涙が出てくる時に似てる。
 だから、美しいものをみると涙がでるんだ。 
 非合理性を合理的に追求する。
 手づくりの自由さ。
 素人の私は最近良く考える。小手先の技術が中途半端に身についてしまった為に新しさが無い。固定された安牌なものを無意識に選んでしまう。
 職業に閉じ込められる。感じるところがある。肩書は安心材料になるとと思っていたが、実際に与えられると気持ちの悪いばっかりではみ出している部分がとっても気になってしまう。それならそんなものない方が良い。
 岡本太郎の本は前にも読んだことがあった気がする。その時のぼんやりとした記憶か何か分からないが、読んだら酷く辛い気分になるのはわかっていた。私は描くが、こんな情熱は持ち合わせていないので、何だか悔しいような悲しいような気持ちになるのだ。
 それでもそろそろ消化できるようになっただろうかと思って、本屋で赤い表紙になって並んでいるのを見た。
 赤い表紙の本は好きなんだ。買ってしまった。ダメージ受けるの分かってるのに。案の定、苦しいような嬉しいような気持ちになっている。頭も痛いし駄目だこりゃ。


 



 
 

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