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外資系エンジニアリングマネージャーの仕事術(4) タッチポイントを増やす

マネージャーはチームメンバーとのタッチポイントを増やし、話しかけられやすい雰囲気を作っておくことが重要である。たとえば、

  1. 1on1をセットして、その人だけのための時間を確保する

  2. 「オフィスアワー」を設け、誰でも話しかけて良い時間を確保する

  3. 空き時間にオフィス内を歩き回り、メンバーに声掛けをする

  4. メンバーに話しかけられたら、必ず笑顔で。話しかけてもらうのが嬉しくてたまらないという顔を見せる

というようなことが出来る。メンバーに気軽に話しかけられないようなマネージャーには誰も頼らなくなる。顕在化前の問題が上がってこなくなる。提案が上がってこなくなる。助け合いの精神がなくなる。こういったことはマネージャーとして是非防いでいきたい。

上の1と2については前の項目で書いたとおりである。3は、回遊魚のようにオフィス名を歩き回り、メンバーに話しかける行動のことだ。「忙しそうですね」とか「髪を切りましたね」とか「この間のあれ、ありがとうございました」とか、内容は何でもいい。メンバーに対する関心を示すことが大切だ。困ったことがあればメンバーはそこで言ってくるし、時間があれば話そうと思っていた細かい相談事項や報告が可能になる。「回遊魚」はリモートワークでは出来ないことだ。リアルに比べてコミュニケーションコストが高いため、ちょっとした挨拶による信頼関係の蓄積が難しくなると考えている。チャットでも挨拶はできるが、表情で感情を伝えられない。テレビ会議をセットすると相手の時間を拘束する感が強い。

4の「笑顔」はとても大切だ。いつもしかめ面のマネージャーに話しかけたいメンバーがどこにいるだろうか。笑顔を作るのは大変なのだが、それも仕事の一部だと思って努力してやることだ。笑うのが大変と思うのだったら、「眉を寄せないようにする」「口の端を上げる」という筋肉の運動に分解して、それをするという考え方もあると思う。これは女性に得意な方が多いようだ。メンバーに話しかけられて嬉しそうにしているマネージャーがいたら、周りの人も話しかけたいと思うだろう。そういう人に、運は寄ってくると思う。

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