ホームアル

前回の記事(他人の悪口)が運営様によって削除された。
色を失った。
巫山戯ているようで全身全霊を傾けて綴っているのだ。
なんせ読者の皆様からのサポートにより暮らしが立っているのでね。

暗い河川敷、煩過ぎる高架の音が「お前は社会のゴミだ」と男を罵って通り過ぎる。
直後に硬い真冬の夜風が身体を撲りつける。
男は乾いた返事をした。「屋根と壁ほしいよ」
人間の3大欲求は「食欲」「睡眠欲」「屋根壁欲」

1K借りました。
ホームレスからホーム有る無職へと華麗なる転身。
“大家さんの承諾を得た又貸し”という少し変わった契約。
欲しかった屋根と壁。
オプションで床も付いている。
棄てられていたマットレスも拾ってきた。
此処は六億本木ヒルズ201号室。

それと同時に役所で生活保護相談。
思い返したくもない過去を洗いざらい訊かれた。
学歴 職歴・親との関係性・離婚の理由・心の病のこと等々…
この国が言う個人情報とは?
直近でホームレスをやっていた事を話すと「寒かったでしょ?」と笑顔で言われた。
脳内では「そんなの当たり前田のクラッカー」と返したが口頭では「はい」と答えた。
昔から「はい」がこの男の社交辞令の限界。

物件が自分名義の賃貸契約ではない為、家賃補助の部分は受給不可となった。
受け取った7万円ちょっとの保護費から家賃・共益費・光熱費として5万円を名義人様に支払う。
1ヶ月後の受給まで残り2万円。
これがセルフ貧困ビジネス。
普通の社会人なら9回裏4アウト。
しかし男は2人の福沢諭吉を見て元気になり、自分が上級国民だという錯覚を起こした。
これが資本主義社会における諭吉中毒の末期症状。

今 我に返ってこれを書いています。
そう。男が此処に何かを記すのは手持ちが尽きそうな時。
もう違法諭吉やりません。
合法の英世とか桐とかサポートして頂けると喜んで朝まで踊り狂います。

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