わたしらのデニムパンツ戦争
小野「白ワンピ! 白ワンピ!! 白ワンピが居ない! 夏なのに!」
芋子「まーた始まった……」
小野「白ワンピに麦わら帽子が夏の風物詩だろ。何故どこにも居ないのだ」
芋子「それに近い女子ならいくらでも居ますよ。例えばこんなのとか。白ブラウス×デニムパンツでもちゃんと“可愛い”を演出できています」
小野「デニムパンツは守りのコーデ! 守るの反対!! てかこの人、身長153cmだよね? パンツが似合わなくなりがちな低身長こそワンピース着れば良いのに」
芋子「おしゃれ上級者はそのジンクスさえも打ち破るのです。低身長でもハイウエストのパンツを履けばカバーできます。もう一つ例を見てみましょう」
小野「ヘソ出し、肩出し、二の腕出し、デコルテ出しの黄金カルテット、キタコレ!!」
芋子「これこそ男に受けそうなコーデですよね。視線を上半身の露出に持っていく、すなわち“重心を上げる”為にあえて下半身の露出を抑えたわけで、その為にデニムパンツを履く場合もあるのですよ」
小野「そう言えば、ゆうにゃんさんも↓の動画で『本命には脚よりも二の腕を出すが新常識』と言っていたな」
芋子「これまた男が好きそうなブリっ子ですね。もう分かってきたと思いますけど、デニムパンツは決して守りのコーデではありません、むしろ攻めのコーデなんです。世の女性たちはデニムパンツを如何におしゃれに着こなすかで、友達や街ですれ違う女性たちと争っているのです。特に夏は露出度も絡んでくるので着こなすのは難易度が高く、ハイレベルなデニムパンツ戦争となります」
小野「さっきからデニムパンツ、デニムパンツ言っているけど、デニムで良くない?」
芋子「これだから男は……良いですか? デニムにも色々種類があるんですよ。デニムスカートとかデニムジャケットとか、最近はデニム生地のビスチェも有ります。彼等も立派なデニムです。デニムパンツをデニムと略すのは、デニスカやデニジャケの人権を侵害しているのと同義ですよ!」
小野(あれ? 芋子ってこんな面倒くさい女だったっけ?)
芋子「というわけで今回は、デニムパンツが攻めのコーデであることを、実例を挙げながら証明していきます」
小野(ああ、今日はハズレ回だ……)
1.シアーシャツ
芋子「デニムパンツの攻めコーデ、まず何よりも先に挙げたいのはシアーシャツです。インスタグラマーやインフルエンサーなどのおしゃれ上級者は皆着ています。今年のトレンドと言っても良いでしょう」
小野「いわゆる“ほんのり露出”パターンか。露出が恥ずかしい人もこれならキャミソールを安心して着られるから流行りやすいのも分かる」
芋子「逆に、キャミがほんのり覗かせているのもおしゃれポイントなわけですよ。トップスをここまで頑張れば、ボトムスはデニムパンツでも大丈夫なわけです。攻めているのに余裕を見せている感すらあります」
2.ボレロ
芋子「デニムパンツの攻めコーデ、2つ目はボレロです」
小野「おお、袖のふんわり感が可愛いな」
芋子「男はそうとしか思わないから男なんですよね。実はこれ、二の腕のラインを隠せるので、二の腕の太さが気になる人には“華奢見え効果”にもなっているのです。あと、袖口が広い方が風が入って涼しいのもあります」
小野「戦争じゃん! 機能性を機能性と思わせない着こなし……レベルが高い。マジで可愛いとしか思わなかったもん」
芋子「分かって来たようですね。確かに膝丈のフレアスカートやワンピースを着ればそれで完成します。男はそれだけで満足します。でも、あえてデニムパンツを履くことでトップスの勝負になって来るわけです。これがデニムパンツ戦争です」
3.ロゴTのロゴをキャミで少し隠す
芋子「デニムパンツの攻めコーデ、3つ目はロゴT×キャミブラウスです。ロゴTがトレンドで、ロゴをキャミやビスチェなどで少し隠すのがポイントです」
小野「なるほど。Tシャツだけだと地味になるから何かを足すわけか。シャツのたすき掛けなんかも効果的だよね」
芋子「そういう意味では夏はTシャツ戦争でもありますね。Tシャツをダサく見せない、カジュアル過ぎないようにする戦いです」
4.タックイン、袖ロールアップ
芋子「デニムパンツの攻めコーデ、4つ目はこちらもTシャツですが、前のほうだけタックインしたり、袖を少しだけロールアップするなどの小技です」
小野「タックインもするかしないかで印象変わるな。男にも言えるけど」
芋子「袖ロールアップは1,2回捲るだけ。少しだけするのがポイントです」
5.ビスチェ
芋子「これは小野先輩好きでしょう。デニムパンツの攻めコーデ5つ目はビスチェです」
小野「ブラジャーやん!! ドキっとするんだが」
芋子「言うと思いましたよ。まあ合法ブラ見せと言っても良いかもしれません。シンプルなコーデもビスチェを加えるだけでおしゃ見えします」
6.小物で重心を上げる
芋子「デニムパンツの攻めコーデ、最後は小物です。アクセサリーやバッグ、帽子など小物で重心を上げます。特に帽子はサファリハットみいたいな つばの大きいものが夏らしくて良いですね。↓も帽子で重心を上げている良い例です」
小野「ああ! キャミワンピだけで良いのにデニムパンツを履いている!! それは守りのコーデだろ!!」
芋子「だから大きな帽子で誤魔化している重心を上げているって言っているじゃないですか。これは攻めのコーデです」
小野「こういうの見ていると、男女の価値観の違いが浮き彫りになるよね。膝丈のフレアスカートかワンピースを着るだけで男は喜ぶのに、女性の目指すところはそこじゃないんだよね」
芋子「そうです。女性はデートではもちろん相手の男性に褒められたいですが、普段は男性では無く女性に受けたくておしゃれしています。だから熾烈な戦争になるのです」
小野「世界平和はまだまだ遠い……(何の話?)」