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あなたは職場で自分の趣味の話をしていますか?

 今日の勤務中、ある先輩と後輩と私の3人が同じ事務室で作業をしており、おしゃべりの先輩が私に話しかけてきたことから突然の会話が始まった。

先輩「当方さん、飲み会(5月下旬の歓送迎会)のためにわざわざ服を買ったんだもんね」

当方「ハイ……お恥ずかしいです」

先輩「飲みすぎて性癖(芦田愛菜、本田望結が好き)の話もしてきたしw」

当方「本当にすみません……」

 話題はnoteにも書いた歓送迎会の話に。わざわざ服を一式買ったこととロリコンカミングアウトは先輩にとって衝撃だったようである(そりゃそうじゃ)。

 しかし、私にとってあの日の歓送迎会といえば『前田さん(仮名)』の印象が大きすぎた。コミュニケーションの練習も兼ねて、ここは自分からも話を振ってみよう。

当方「歓送迎会で思い出したんですけど、前田さんって居たじゃないですか」

先輩「ああ居たね。タイプなの?

当方「イヤイヤイヤイヤイヤ」(※タイプです。好きです

 ***

 ふと思った。ここでもし私が「前田さんは声優の前田佳織里に似ているんですよ」と言えば、場は盛り上がるのだろうか。

 アニメ『ウマ娘』や『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』など出演作多数、Twitterフォロワー数は実に22万人を超えており、若手声優の中でも大人気の部類に入る彼女。偶然だが本日放送の『さんま御殿』にも出演していたので記憶に新しい方も居ると思う。

 しかし、声優に興味のない人にとっては、前田佳織里の存在すら知らない可能性もあるのだ。そんな人に彼女の写真を見せて「ホラ、前田さんに似ているでしょ?」と話したところで、「ふーん」と返されて終わるのではないか。極度のチキンの私は結局前述の台詞を言えず、当たり障りのないことを言うだけで終わった。

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 今こそすべての日本国民に問います(チコちゃんのナレーション風に)。


 あなたは職場で自分の趣味の話をしていますか?


 私は今はしていない(異動前はシャープにだけは時々していた)。

 出来るわけが無いのである。

「一番好きな声優は水瀬いのりで、最近アルバム出してどれも良曲で、10月にはライブを観に行くんですよ」

 声優に興味の無い上司や先輩に、そんな台詞を吐けるだろうか。

 昔よりは声優の世間的な認知度は上がってきたが、まだまだニッチな世界だと私は思う。まずアニメにハマり、あまつさえエンドロールのキャストにまで興味を持つという二段階のプロセスが必要だからである。もし野球観戦が趣味なら何人もの上司と仲良くなれたかもしれないが、声優沼にハマった時点で社会で孤立することは覚悟しておかなければならなかったのである。

 アニメの話、声優の話を自由に出来ないだけで人生を損している気がした。仕事中にこんなことに気付いてしまうものだから、先輩と会話して以降、終わるまでの4時間ほどはそればかり考えてしまい作業に集中できなかった。

 ***

 私のことは置いておくにしても、「職場で趣味の話をする」人なんてこの世に居るのか。


 いるんです。


 まずA子。リンク先の記事に書いた通り、彼女は休憩中に『ガルパ』を欠かさずプレイし、何人もの社員を巻き込み「ガルパの輪」を作ってしまったのである。入社1年目の新人がである。キャラの誕生日には必ず記念ガチャの話で盛り上がっていた。楽しそうである。

 次に“レイヤー”。コスプレに全く詳しくない店長に「昨日衣装を作りすぎて腕が痛いんですぅ」なんて話したことがある。店長にだぞ。正気か?

 A子は共通の趣味で盛り上がるパターンなのでまだ分かるが、“レイヤー”のようなケースもあるのだから、結局大事なのは「コミュ力」なのだろう。

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 何が言いたかったかと言うと、「みんな楽しそうだな~」ってことです。

 仕事は皆、辛い思いをして頑張っているが、その合間合間で趣味全開の話をしている人を見ると、本当に人生楽しそうだなと思う。隣の芝生は青く見えるだけかもしれないが。

 私は人生を楽しむ方法をあまり知らない。仕事中は辛い感情が常に勝つし、ずっと死にそうな顔をしている。プライベートもまあ色々あってそんなに楽しくない。独身のまま36歳を迎えると色々思うこともあるのである。

 もちろん声優のライブは楽しい。今年も1月にLiella!、3月と6月にAqoursのライブを観に行ったが全て楽しかったし感動した。だが一回行くと金の減り方が半端ないので、今後は参戦も控えめにする必要があるだろう。


 今より3倍でいいから人生を楽しめる世界戦に行きたい。


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