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映画『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』感想(ネタバレ有)

・後章観てきました。こういうのは前章の記憶が薄らぐ前に早く見ないとね。

・まずこの作品を劇場版の前後編という贅沢なボリュームで観れたのは幸せなことだと思う。独特の世界観は大画面で味わった方が没入感が高くて良い。特に後章のクライマックスでの鳥肌感は劇場版ならでは。

・ストーリーは、セカイ系の枠組みにちょっと+エヴァ、あとあからさまなパロディキャラも出てくるドラえもん、というけっこうど真ん中な展開ではあったりする。ただ、デデデデ原作は未読なんだけど他の浅野いにお作品は読んだことがあって、まあ観ていても「浅野いにおだぁ~」という独特の良さがあった。なんというかそれは一種絶妙のオタク感で、メインストリームのオタクからはちょっと外してるけど、でもやっぱりオタクではあるよな、みたいな。

・後おんたんはずっと可愛かったです。以下すごくネタバレ。

劇場で貰った特典

・原作未読だったので最後はどうなるかな、と思って観てたけど、世界崩壊、というか大爆発はよくやってくれた! ってなった。やっぱりアルマゲドン的世界の崩壊を防ぐ話ではないんだよな。まあ崩壊とまではいかなくて、わりと穏当な大爆発エンドに落ち着くんだけど、それこそ「地球がこなごなに」なるエンディングでも個人的には満足しただろうと思う。

・「あした地球がこなごなになっても」まさにそのシーンで劇中歌として流れてました。あれ良かったね~。あそこだけ何度も見たい。

・そしてこれもう8年前の曲なんだね。

・ストーリーについて。最初にセカイ系の枠組みとはいったけど、よくよく考えると普通のセカイ系とはだいぶ違う、というか逆なんだよね。まず先に「小学生がエイリアンを保護し、なんやかんやあったのちに犠牲はあったけど世界は救われた」という「救われた世界」があったうえで、それを覆すためにおんたんは世界を渡る。

・そして「後」の世界でおんたんがやったことは、徹頭徹尾かどでの為のことでしかないんだよね。「前」ではおんたんを守るためにかどでは強くなり、強くなりすぎた。「後」ではただただかどでが強くなる必要がなくなるように、おんたんが強くなった。暴発を回避するために動力炉に突っ込む、という主人公ムーブすら他のキャラクターに譲っている。

・文字通り「君は僕の絶対だから」というわけですね。かといってガチ百合とかではなく、お互い普通にオトコが好きなのも「メインストリーム外し感」がある。

・そう考えると「天気の子」みたいなポストセカイ系でもある。まあ、たまには利己的な願望のためにセカイを犠牲にする話も、観てスカッとするもんだよね。と思いました。

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