【ネタバレ注意・あらすじ・感想】私雨邸の殺人に関する各人の視点
・あらすじもそうだけど、割とトリックとかロジックの面でも構成は古典的なクローズドサークルもの。ただタイトルの通り各人の視点から丁寧に事件を見ていくのと、登場人物が個性的なのでけっこう楽しかったです。
・イラつくぐらい喜んじゃってる二ノ宮もいいけど、先輩の一条が聡明かつ常識的なのがいいですね。「ダイイングメッセージすな」は笑った。
・犯人とかに関しては蓋を開けて見ればまあ一番時間的余裕がある人が普通にやってたと言うか……。トリックも大きなのは二つだけど、本館と東館とで鍵の色が違うって描写あったっけ? これは見落としてたかな。もう一つはちょっと面白い。まあスマホで写真取る以前に普通に飯食うのも大変だったろうと思うけど……笑
・名探偵不在でわちゃわちゃ言い合う……のはよくあるけど最後結局一番怪しいお前かいという面白さはあった。が、これは装幀の問題なんだけど、カバー表に一番でかく、かつめっちゃ聡明そうに描かれてるサクラちゃんの、見解ところか視点も無いのはどういうことだ!笑 重要な人物ではありましたけどもね……。
・あと別にこの作品の話じゃないけど、ダイイングメッセージ効いてない問題ってあるよね。ちょっと前に読んだ虚構推理で「ダイイングメッセージが本当に効果的に効いてるミステリってないよね」みたいな感じで言い切ってて、おおっと思ったのだが、本当そうだよなあ。だいたい「捜査のかく乱」みたいなよく分からない理由で犯人がつけてたりして、それこそ「ダイイングメッセージすな」ってなることが多い。
・なんだっけ、でも名探偵コナンのどっかの回で、あえて正座して格子柄のテーブルクロスの前で死ぬことである駒を示す、って奴は面白かったな。死に際すげー大変だったろう。
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