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「高熱隧道」読書感想文

こんな難工事だったなんて!!!
知らなかった…!!!
黒部第三発電所を作るためのたくさんの工事の中で、トンネル(隧道)を掘る工事があったのだけれど、ある工区において、高熱の岩盤を掘り進めなければいけない箇所があった。
岩盤最高温度、なんと166度…!
高温のサウナみたいな中で、トンネルを掘る作業をひたすらしなければならないということですよね…?
生身の人間が!
なんて過酷な、難工事どころではない、不可能工事だ!

人間を拒むかのような、厳しい自然の中にある黒部峡谷。
滑落、高熱によるダイナマイトの自然発火、高熱の中での作業による熱中症、聞いたことのないすごい威力の雪崩……
たくさんの人が命を落とした、その工事。
昭和11年から15年にかけて行われた、人命を軽視した国策による工事だった、と私は思うけれど、それだけではない。
世界的にみても前代未聞の工事に立ち向かった人たちの、ひたむきさや情熱に涙が出た。

2024年に黒部宇奈月キャニオンルートが一般開放されることが決まり、高熱隧道も通れるらしい。
いつか通ってみたいなぁ…泣いちゃうかもしれないなぁ…

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