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舞城王太郎「短篇五芒星」

舞城王太郎にはなんだか不思議な魅力があって、読みやすいのか読みにくいのかいまいちわからない。
でもすらすら読めるので読みやすいのだろう。
短篇が5本。

「美しい馬の地」
自分に全く関係ないのに、流産が気になって仕方ない男の話。
変な人だと思うけど、私も似たようなところがあるので、心から否定はできない。
どうして興味があるのかわからないようなことが気になって、調べてしまうことはよくある。

「アユの嫁」
主人公のお姉さんが鮎に嫁いでしまうという、不思議な話。民俗学的な民間伝承のような感じ?でも好きだ。

「四点リレー怪談」
四点リレーは子どもの頃に「学校の怪談」で読んだことがある。面白い話だと思って、よく覚えている。部屋の四隅にそれぞれ4人を配置し、次の角へと進んでいってその角の人にタッチ、タッチされた人は次の角へ進んでタッチ…を繰り返すのだが…
どうして幽霊が出現してしまうのか、の解説がすごく府に落ちた。

「バーベル・ザ・バーバリアン」
ちょっとしたおふざけで、バーベルとして持ち上げられたことから、主人公の人生はどんどん奇妙な方に転がっていく。バタフライエフェクト的なこと?
たどり着いた結論が、え、それ?!って思ったけど、確かにそうだなぁと思った…

「あうだうだう」
都市伝説とか、怪異系。主人公は男に振り回されることなく、友情を大事にして、強く生きていって欲しい。

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