見出し画像

舞台 ハリーポッターと呪いの子 体験記(ネタバレ注意!)


日本最高の舞台が観客を魔法の世界へと誘う

魔法の世界を構築する舞台の完成度

 まず、驚いたのはまるで本当に魔法が使われいるかのように作動する舞台装置の数々でした。キャストの方が魔法を唱えるとそれに応じて本や箱が開いたり、ポリジュース薬を使用した際に実際にキャストの方が変身したりするなど観客が思わずどうなってるの?!、と叫びたくなるような仕掛けがありました。また、逆転時計が発動された際の演出は、実際にステージが歪んで見えるものとなっていて、観客に魔法の道具が使用されていることを視覚的に訴えてきます。さらには、魔法界の生き物の再現まで細かく作りこまれており、売り子のお婆さんの変貌や恐ろしい吸魂鬼など映画で見たものがそのまま現実の世界に出てきたような再現度でした。余談ですが撮影スポットの特殊効果も大変すばらしいかったです。

素晴らしいキャストの方々が魔法の世界の住人に命を吹き込む

 やはり、キャストの方々は外せませんね!どのキャストの方々も素晴らしい演技でした。成長したハリー達の姿は原作を知る人なら出てきただけでも感動してしまう程の完成度です。特にスコーピウス役の方は自身の出自に対する苦悩やアルバスセブルスへの嫉妬、そして孤立していたアルバスセブルスにとっての親友であることを見事に演じ切っていました(個人的にハリーポッターシリーズで一番好きなキャラクターになった)。アルバスセブルスはスリザリンに入って真の友を得られたのでしょう。ドラコとのやり取りも、笑いあり涙ありでドラコの成長を感じさせるものでした。
 藤原竜也さん演じるハリーも凄く良かったです。息子への接し方に悩む側面と息子を守るべく立ち上がる側面を演じることによって父親になったハリーを完璧に演じていました。映画を観た方ならハリーも大人になったんだなぁと感慨深い気持ちになるはず。特に両親の最期を仲間達と、息子と共に見届けるシーンは涙なしでは見られません。父親の勇姿を見届ける表情と母親の最期を目にした表情は一度見れば忘れることはないでしょう。
 スネイプ先生の存在も外せません。ハリー仲間たちを密かに匿っていたことやスコーピウスにハリーの息子に自身の名前が入っていることに感謝を伝える場面はどんな未来になっても変わらない彼のリリーへの愛を感じることが出来ます。

総評

原作を読んだ人あるいは観た人は絶対見るべき名舞台!

 もうこの一言に集約されます。かつてハリーポッターに触れたけどもう興味ないわという人でも観て損はありません。それぐらい素晴らしい舞台です。少しでも気になるあるいはハリーポッターに触れた方なら今すぐチケットを買うべし!

この記事が参加している募集

#舞台感想

5,880件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?